きらきらひかる (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101339115

感想・レビュー・書評

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  • 凄く素敵だった、夢を見てるみたい。
    紺くんも睦月も笑子もどうしようもなくて愛しい。3人にしかわからない幸せ。
    金魚をお風呂で泳がせること、木に紅茶をあげること、絵画のおじいちゃんに歌を歌うこと。
    淡々と受け入れる睦月が好き。ちぐはぐなのにまっすぐな笑子が好き。飄々としてるのに繊細な紺くんが好き。

  • お互いを大事に想っているのに、この生活をずっと続けていたいと思っているのに、そのままでいさせてもらえないのが苦しかった。
    紺くんがどんな人なのかもっと知りたかった。笑子も睦月も紺くんもみんな好き。
    笑子の奔放で純粋で一生懸命なところが好きだった。情緒が容易く揺らいでしまうところも含めて、魅力がある人だなと思った。睦月のやさしすぎるところを、とても好ましく感じながらも同時にずっと苦しかった。

    ずっと泣きたい気持ちでいっぱいだった、でも、最近読んだ本で1番好き。

    p76. 87. 117-118. 136. 149-151. 181

    追記 紺くんがいちばん素直な性格なのかもしれないな思った。猫みたいな。睦月はずっとやさしくて、それがとってもずるいと思った。
    きらきらひかるって題名とってもしっくりくる。
    刹那的なきらきらひかる日々をぎゅっと詰め込んだみたいな、そんな本。

  • 再読。
    大人びた文章で、奇抜な夫婦、昔読んだときは合わなかった記憶がある。

    再度読んでみると自分の夫婦関係と比べて共感できるところがあることに気づく。

    もともと他人が結婚して暮らすわけだから、誰にだって欠点があるわけだし、補い合って生きていくことには変わりない。
    この小説はそれがホモの男性とアルコール中毒の女性ってだけ。


  • 第一印象は、
    大人の小説だなって思った。

    大人だから、相手の気持ちを考えられるし、
    受け入れようと考えられるのだろう。

    自分の普通を、考え直す作業も
    必要なことなんだろうな。

  • 詩的で不思議なラブストーリー。
    著者が言うところの「シンプルな恋愛小説」ではないと思うし、文庫本の裏表紙にある紹介文「純度100%の恋愛小説」でもないと感じた。

    ゲイの夫と鬱病の妻の契約結婚のような結婚生活を描いたストーリーで、夫の恋人紺くんとの奇妙な三角関係が面白かった。

  • 知人におすすめされて。 

    いろんな好きがあっていい。
    いろんな夫婦の在り方がある。

  • 家族の形とは?

    情緒不安定な嫁
    男性しか愛せない夫

    簡単に言えば、そんな夫婦が成り立つ訳がない。
    けれど2人は出会った時から、その形で
    その形だからこそ結婚した。

    けど、2人はそれだからこそ愛し合っていて
    2人は硬い絆があるのだ。

    とても読みやすく、ドラマを見てるように
    あっという間に読んでしまった。

    最後は旦那の恋人と三人で食事する様子で終わり、何とも面白かった(笑)

    どんな形であれ、誰に分からなくてもお互いにしか分からない絆があればいいじゃないか。そう思わされた…『当たり前(常識)』の壁を越えた作品に勇気づけられた。

  • 薄々感じてはいたが、私、江國香織さんの小説に登場する女性が苦手です。ややこしくてよく分からない。
    もう読まないかなと思います。ファンの方ごめんなさい!

    ゲイの夫と精神的に脆い妻という設定は面白かった。

    もっと明るめの展開かと思って読んだのが悪かったのかな、夫婦がややこしいのか、世間がややこしいのか、もっとシンプルに生きられたらいいのにと思った。
    自分のこんがらがった糸さえ解せないのに、相手の糸を解してあげようとして絡まり、両親や友人たちがなんとか「普通」の状態に戻そうと手を出すのだけど、余計に糸がキツく解れなくなってしまうかのようだった。

  • 私が高校生の頃に、本好きな先生が勧めてくださった作品。
    アル中の奥さんと、同性の恋人を持つ旦那さんの視点で描かれる、結婚生活のお話。
    設定自体はとても奇抜だが、現実にもこういう人がいてもおかしくはないと、思わず感じてしまうのだから、江國さんは凄い。

  • 紺くんの「僕は男が好きなわけじゃないよ。睦月が好きなんだ」という台詞が、ストンと胸に落ちました。
    そうなんだよ。性別なんて関係ない。
    好きな人が好きな人だから好きなんだ。

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著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。1987年「草之丞の話」で毎日新聞主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞、2010年「真昼なのに昏い部屋」で中央公論文芸賞、2012年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、2015年に「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」で谷崎潤一郎賞を受賞。

「2023年 『去年の雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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