絵本を抱えて部屋のすみへ (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101339177

感想・レビュー・書評

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  • 雑誌『MOE』に連載された記事をまとめた本で、著者がさまざまな絵本との出会いについて語っています。なお巻末には、五味太郎、山本容子との対談も収録されています。

    たんなる絵本の紹介ではなく、また河合速雄や松居直のような解説でもなく、著者自身の感性に響きあうところにのみ焦点を絞ってその魅力の湧き出てくる源にまで掘り下げていくようなエッセイという印象です。そのような意味では興味深く読むことができたように思います。

    わたくし自身は、残念ながら著者の作品のあまりよい読者ではないのですが、著者の作品が好きな読者にはブック・ガイドとしても利用できるのではないでしょうか。

  • 以前、別のアカウントで登録しましたが…ID等がわからなくなったので、今の本棚に改めて登録。

    この本は私の知らない絵本達を教えてくれたし〔現在、中学生の長男が小さい頃に図書館で何冊か借りました〕、そしてピーターラビットの絵本を読みたいな、と思ったきっかけになりました。今年、ピーターラビット展があるので、第一集を入手しました。江國さんも観るのかな?!なんて…ね。

  • 江國香織による、(ほぼ)作者別の絵本の紹介。
    どの章も江國さんの想いがつまっていて、いかに絵本を愛しているか伝わってくるようです。私自身も子供の頃に絵本を沢山読んでもらった記憶がありますが、その頃を思い出すと言うよりも、今新しい絵本をもっと読みたい気持ちになりました。

  • 絵本にまつわるエッセイ集。
    懐かしいものから見たことないものまで、いろんな絵本が紹介されていて、絵本を読み漁りたくなってしまった。
    小さい頃も絵本が大好きでたくさん読んでいたけど、それとは別に大人になってから読むとまた違う味わいがあって良い。そこが絵本のすごいところだね。
    絵本に必要なのは技術ではなくセンスなのだと、改めて思った。

  • 江國香織さんの絵本についてのエッセイです。江國さんは中学生ぐらいからずーっと好きな唯一の作家さんで、この方の作品はほぼ読んでる。

    これもずいぶん前に読んだけど、人に薦められて読み直してみました。初めて読んだときの記憶はほとんどないのだけど(笑)その頃は絵本というものになじみがなかったんだろうな。

    今の仕事に就いて、この中に出てくる絵本もだいぶ読んだので、より入り込めました。この中から読みたい絵本リストを作ってひとつひとつ読んでいったら楽しそう。

  • 私の江國香織コレクションの中からひょっこり出て来たので、登録してみました。あー登録してなかったのかな…。もしや登録済みかも。

    さて本題。江國香織さんの好きな絵本の紹介。私はかいじゅうたちのいるところ、ふたりはともだちを持ってます。ふたりはともだちは本当にごく最近購入。江國さんがフランシスに自分を重ねるなら、私はがまくんに自分を重ねます。偏屈で意地っ張り…。

    後は…数年前、図書館で探して見てみたのがいくつか。江國さんの好きなものは確かめなくちゃ!という気がしてた。フランシスの絵本。マドレーヌちゃん、サリーのこけももつみ、モーモーまきば、後はじょーじや犬のアンガスなんか…かな。江國さんの好きな本達は、この本ナシではおそらく手にとろうとも思わないだろうけど、読んだら滋味深い味わいでした…。派手さはないけど、しみじみ良書なんだろな、と。

    さらに残りは手つかず…。ギブアップ?休憩?いやー、絵本といえば、のんたん、ねないこだれだ、小学生になってからは図書館のバーバパパ、学校のかこさとし、ねずみくんシリーズ…ぐりとぐらはいつ読んだか分からないけど、知ってる…といぅ私の知ってる絵本は読んだ当初は一つも登場しなかった。これは好みの違い、いぅなれば母親の好みも多分に…もさることながら、年代の違いもあるかな。今年多分48才の江國香織さん。それよりは10才以上若い私…。まあその時代の絵本の流行りも多少あるよね…と知らないことへの言い訳…。

    でもまた機会があれば、いつか図書館で探して読んでみたいです。おばけのトロールの色あいに憧れます。

    追記 2012年9月。ピーターラビットのおはなし他、ピーターラビットのシリーズを合わせて3冊図書館で借りて読んでみました。素敵です。

  • 江國さんの江國さんによる絵本についてのエッセイ。
    絵本の選択が素晴らしい。ああいう感性は絵本から来たのではないかと想った

  • 我らの世代は絵本の記憶を持たないのが大方だと思う。強いてあげれば
    さいた
    さいた
    さくらがさいた
    小学一年生の教科書一頁 背景は一面の桜

  • だらだら読んでいてやっと読了。
    タイトル通り、江國香織が絵本の魅力を作品ごとに語っていくエッセイ。
    名前を聞いたことがあるのは半分無いくらい。

    本を語る本、というのはあまり好きではないな、と改めて思った。
    もう少し江國さん自身のことが書かれていたら楽しめたんだけど。
    絵本ガイドに近い感じで飽きてしまった。

    絵本をほとんど読まない子供だったせいかもしれない。

  • たくさんの絵本たちとの出会いの場。絵本というものの素敵な面がちらちらっと見えてくる。どうしようもなく今すぐ絵本をみたい!と思った。

著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。1987年「草之丞の話」で毎日新聞主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞、2010年「真昼なのに昏い部屋」で中央公論文芸賞、2012年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、2015年に「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」で谷崎潤一郎賞を受賞。

「2023年 『去年の雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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