- Amazon.co.jp ・本 (339ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101339269
感想・レビュー・書評
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途中であきた。
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夫溺愛の翻訳家「柊子」と半分大人の帰国子女高校生「海物」が繰り広げる、アンニュイなムード漂う恋愛小説。日本でいうと昔はやったトレンディドラマ風、洋画で言えばヨーロッパ自由恋愛風な物語のよう。現実世界とは距離感をもたせた作品ですが、繊細な文体で面白かった。赤いボルボ、シャンソンは私も若いころ憧れた。
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特に何も起こらない。読後感はミミちゃんのちょっとした成長記。江國さんの美しい文体を愉しむ、が正しい読み方なんだろうか。自分は常に何かしらの緊張感を伴って読んだ。なんでだろう。
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フランスのカザンの小説みたい。若くてこましゃくれた女の子と大人たち
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柊子さんに寄りすぎてしまって、
とてもそわそわして、ぎゅっとなった。
駅までの道で、
好きな人と会ってすぐの頃、
何度も迎えに行ったことを思い出した。
ドキドキしながら。そわそわしながら。
嬉しいことを悟られないように、
子どもに見られないように。
彼が好きなったのは、いつのわたし
今じゃないの -
この著者の文体、言葉の選び方やリズム感等が余程肌に合うのか、読んでいるだけで心地良い。物語の起承転結を追ってわくわくするというよりも、江國香織を通じて切り取られていく世界を眺めている感覚に近い。物語として全体を俯瞰してみると「そこでその二人が関係を持っちゃ駄目だろう。」等々無理を感じる展開もあるのだが、文章の美しさや居心地の良さは相変わらず。皮肉屋の老婦人のキャラや言い草も痛快。
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『生きている相手に対して、感情を不変のまま保存することはできないのよ。』
P314