レディ・ジョーカー 中 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.91
  • (166)
  • (255)
  • (135)
  • (38)
  • (3)
本棚登録 : 2152
感想 : 128
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (574ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101347172

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  上巻の段階で犯人の正体も動機もすべて明示されちゃってるわけだけど、いよいよ計画が実行されるとやっぱりグイグイ読ませるね( ´ ▽ ` )ノ
     犯行グループ視点の描写がまったくなくなっちゃうとこが、うまい( ´ ▽ ` )ノ
     その局面局面での彼らの心理を、読者の想像に委ねてる( ´ ▽ ` )ノ

     ああいう事態が出来したときの企業・警察・マスコミの対応、ほんとうにああなるのかどうか分からないけど、とにかく微に入り細を穿つ書き込みで 有無を言わさずリアル( ´ ▽ ` )ノ
     大まかなあらすじだけ見ると、まあありがちといえばありがちな設定ではあるんだけど、この緻密さが他作と一線を画してる( ´ ▽ ` )ノ

     にしても、相変わらずカオルちゃんの作品では異常なまでに女性が活躍しないね(>_<)
     女刑事も出ないし、犯行グループは男ばっかだし、日之出幹部も新聞記者も 男ばっか(´ェ`)ン-…
     数少ない有台詞女性キャラである城山夫人も秘書さんも、まるで小津映画みたいな古臭いテンプレ造形だし……(´ェ`)ン-…
     ここまで徹底してると、なんか作為なり悪意なりあるんじゃないか?、と勘ぐっちゃうね( ´ ▽ ` )ノ

     作中何の説明もなかったけど「バンをかける」なんて、知らない人が読んだら車のバンと混同しちゃうかもね( ´ ▽ ` )ノ
     職務質問のことだよ( ´ ▽ ` )ノ
    「新宿鮫」で覚えたものだった( ´ ▽ ` )ノ
    (「ものだった」って表現、なぜかカオルちゃん大好きだよね( ´ ▽ ` )ノ)

     どんなオチをつけるのか、ワクワクしつつ下巻に手をのばしたものだった( ´ ▽ ` )ノ

    2019/01/31

     

  • LJによる日之出麦酒への恐喝開始から、杉原武郎の自殺まで。中巻は、LJ組よりも、日之出、警察、報道側が多く描かれています。それぞれの表と裏、それに翻弄される人間、LJ事件を利用する闇。いろんな人間の、いろんな思惑が渦巻く事件にページをめくる手が止まりません…

  • 説得力。


  • いよいよ日之出ビールに脅迫が…。
    続いて下巻へ。

    合田と加納の関係性にドキドキ。
    料理の描写と眼球のくだり…。

  • 日之出ビール社長誘拐事件のあと、犯人レディ・ジョーカーからの金銭の要求と受け渡しの指示など、今度は警察と企業と犯人の話になってくる。
    多くのしがらみにいまひとつ切れ味の悪い警察の対応。裏の裏を探ろうとする新聞社、企業の窮地で儲けようという金融屋たちなどが絡みに絡む。

    ※わかる人にはわかる話
     合田氏のH&M案件が顕著に。
     なんでこういうことになったのか。
     元々いかにもだけど(←)、そんなに必要な要素だろうか。

    でも相変わらずスピーディーで盛りだくさんな内容にあっという間に読み終わりました。

  • 中巻になってもテンション落ちないですね~、面白いです。相変わらず、読み進めるのになかなかの馬力が要りますが。まあでも面白けりゃ良しってもんです。さて、ここからクライマックスへ向け、どんな盛り上がりを見せるんでしょうか。ちょっと綻びが目立ち始めた「レディジョーカー」軍団、まんまとお縄になってしまうんでしょうか。

  • 移動時間が少なく、読むのに時間が掛かりました。
    この巻ではレディ・ジョーカーは登場人物としては出てきません。
    主役は、猟犬となった新聞記者と、城山社長と合田警部補です。
    特に社長と警部補は、互いに組織を背負う立場と、稀に見せる私人の感情の発露が何とも言えません。
    社長室での対峙とその後の電話は多分に映画的です。
    ちなみにこれから競馬場です。
    LJ結成の舞台は、東京、中山、川崎、何処だったかな。

  • ようやく読了(-_-;)

  • ★評価は読了後に。
    やっぱり生々しい息遣いが聞こえてくるよう、この作品は。
    正しいか否かは問題ではなく兎に角生き残ることが現在の市場社会における最重要の命題であり、その命題に疑問も持ちつつ自然と反応していく強者の喰らい合い、反応が遅れた者は容赦なく(人生からも)落ちていく。
    それを冷めた目線でねちっこく書き連ねて物語を推進していく。
    まさに実力ある作家にしか出来ない芸当、最終巻が楽しみ。

  • 今回は合田さんと新聞記者たちと社長の城山視点から事件発生以後が語られる。欲望の話の下りはこの話の核を成してゆくところなんじゃないかと思う。アンチョビポテトが官能的とは個人的にはえええと意外な所でドキドキさせられた。続きが気になるな〜早く後編読みたい!

著者プロフィール

●高村薫……1953年、大阪に生まれ。国際基督教大学を卒業。商社勤務をへて、1990年『黄金を抱いて翔べ』で第3回日本推理サスペンス大賞を受賞。93年『リヴィエラを撃て』(新潮文庫)で日本推理作家協会賞、『マークスの山』(講談社文庫)で直木賞を受賞。著書に『レディ・ジョーカー』『神の火』『照柿』(以上、新潮文庫)などがある。

「2014年 『日本人の度量 3・11で「生まれ直す」ための覚悟』 で使われていた紹介文から引用しています。」

高村薫の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×