照柿 上 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・本 (415ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101347219

感想・レビュー・書評

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  • 購入済み。
    →10年前の作品。題名に記憶あり。既読か?
    →読み始める。やはりところどころに記憶に触る感じあり。しかし内容、結末を覚えてないので、このまま読んでみることとする(2021.09.17.)

    人間の心の中はなんと複雑極まりない感情で満たされてることだろう。
    人はその全てに意識することなく相対し、もがき、苦しみ、無理やりにでも折り合いをつけて納得し先へと進む

    高村薫は感情に妥協しない。掘って掘って掘り下げて着地点を探っていく。
    普通に取り組むと、あれ?今のどういう意味?ちょっと待って!と読んでは戻り読んでは戻りを繰り返さざるを得ない。
    で、結果、時間をかけて読むことになるこの感じが堪らない。(笑)
    確かにめんどくさい。読みにくい。サクサク行かない。でも、どうしようもなくハマってしまう私。
    本作でも人間の複雑極まりない感情が複雑極まりなく表現されていて、よくわからないまま読了。
    好きじゃないと途中で投げ出したくなる作品(笑)

  • 高村薫の本は海外小説と同じで、100ページ過ぎるまでが大変。
    感想は下巻にて

  • 2018.10.30

    下巻にて

  • 言わずもがなですの、高村文学。
    もう何度読んでもおもしろい。
    また「マークスの山」から読み返すのもいいかもしれない。
    上下巻のレビューとさせてもらいます。

  • これでもかというくらい重厚な文体。息苦しいまでの熱気。最近の小説には見かけない登場人物の圧倒的な存在感。熱処理の工程の緻密な描写。日常に違和感を抱いた暮らしから、本来の自分に戻るものの、最後には崩壊していく人たち。ミステリ小説とは呼べない、読者を選ぶ作品。レディジョーカー以降の髙村薫の作品を読みたくなった。

  • 八王子で起きた強殺の捜査をすすめていた合田は、拝島駅で目撃した人身事故の混乱の中で美穂子という女と出会う。
    東京駅では合田と子供時代を過ごした幼馴染・野田との再会が。
    野田、美穂子、そして合田。
    3人が出会い、再会し、つながっていく。真夏の太陽が、あかく溶ける夕日が、溶鉱炉の炎熱が、違和感を抱えながら、それでも人並の人生を送ってきた、否、そういう風に周囲も自分も騙ろうとした彼らのむなしい虚飾と精神を焼き切ってゆく――。

    居場所もなく、しかし行くところもなく。今ある生活を諾々と生きる人間の営みとその崩壊を書くミステリ長編。

  • 頭の中で物事を整理しながら読んでいかないと混乱するため、ゆっくりとしたスピードで読んでいる。合田さんは相変わらず、かっこいい。そして、お蘭こと森さんがマークスの山の時に比べると頼もしくなってる気がする。合田さんの関西弁を見る度にニヤニヤ。事件の話はじわりじわりと外堀からいく感じなので下巻の展開に期待。今回は男と女が濃厚に絡み合ってるという印象が非常に強い。

  • 悪くはないが下巻を買ってまで読むかは思案中。

  • 感想は下巻

  • なかなか感情移入しにくい。こういうものかと。

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著者プロフィール

●高村薫……1953年、大阪に生まれ。国際基督教大学を卒業。商社勤務をへて、1990年『黄金を抱いて翔べ』で第3回日本推理サスペンス大賞を受賞。93年『リヴィエラを撃て』(新潮文庫)で日本推理作家協会賞、『マークスの山』(講談社文庫)で直木賞を受賞。著書に『レディ・ジョーカー』『神の火』『照柿』(以上、新潮文庫)などがある。

「2014年 『日本人の度量 3・11で「生まれ直す」ための覚悟』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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