- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101349121
感想・レビュー・書評
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重松清っぽくはない。
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家族の切ない話
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苦しいのに、本を読むのをやめられない自分がいた。大人にもある。あたしにもある。保身。そしていじめの誘惑。
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たろうチャン紹介ありがとう
読み終わると夕方で、部屋から動けなくなりました。こわかったー -
重松清らしい1冊。
痛くて切ない。 -
扉を開けて が良い意味でこわい
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…暗い。
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『見張り塔からずっと』には、3編の小説が入っている。
「カラス」、「扉を開けて」、「陽だまりの猫」の3作であるが、どれも考えてみると恐ろしい内容である。
サスペンスとか、ホラーとかいう類ではないが、なにか、精神の奥底に、ゾクッとする感覚を起こさせる作品である。
「カラス」は、重松の小説の舞台としては有名なとあるニュータウン。滅び行くニュータウンで起こる人間模様を描いている。
重松は、いじめの本質をいじめる側、傍観者の側の心理をうまく分析して描いている。そこが、天才だなと感じさせる部分である。
「扉を開けて」も設定としては上手い。子どもをなくした夫婦。そして、亡くした子どもと同じ名前、同い年の少年。この少年に抱く妻の感情と自身の感情。
結末はまさにゾクッとしてしまうものだが、とても面白い。
「陽だまりの猫」は、できちゃった結婚をしてしまった若妻が主人公であるが、もう、取り巻きの人物がヒドイのなんのって。ストーリーの本流からは外れてしまうかもしれないが、もし、彼女をはらませたら、自分はどういう態度をとるのだろうと考えさせられてしまった。結末は、読者に委ねる形式だろうか。
この珠玉の3作はぜひたくさんの人に読んでもらいたい。
重松のスタンス、日常を観察する。言うなれば、巷(仮の)で起った出来事を、重松自身が、中心人物を選んで、観察して記していく。そういった心構えがみごとに実を結んでいるように思う。
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日常生活にありがちな普通の人の怖さがじわりときます。やだなー、もう。
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常に身近にあるような、精神的に深く重く痛み?ダメージ?みたいなのが残る3篇の物語。