猫泥棒と木曜日のキッチン (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101351827

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  • 死を知ることによって生きるを知る。
    懸命に生きてる子どもたちの姿に心が温まりました。
    また、頻繁に出てくる食卓のシーンがとても温かく、
    食べる=生きるということを明るくイメージさせてくれます。

  • 伝えたいことのためには必要だったのだろうけど
    ちょっとしんどい描写が多め。

    気づかうことって大切だけど
    それが1番いいかと言われると、そうじゃない。
    気づかないくらいがちょうどいい
    そんなときもあるよね。

  • 母親が家出して、高校生のみずきは弟のコウちゃんと二人で生きていくことを決める。
    そんなみずきは、道ばたで轢死した子猫を見つけては庭に墓を作っているのだが……

    最初から最後まで橋本紡らしい、やさしい小説。
    可もなく不可もなく、強く心に残るものではなかった。
    グロテスクな描写が少しあるので、苦手な人は注意かも。

  • 恋人の元へと家を出て行ってしまった母に取り残された、女子高生の主人公と5歳の弟。
    子猫の轢死体を持ち帰っては弔い、原因を突き止め、猫泥棒を決行・・・

    あらすじを全部書いたらまるまる本一冊になっちゃいそうな、小説らしい小説でした。
    とりあえず冷製パスタの描写がいかにも美味しそうで、(食べたことはあるけど)物凄く食べたくなりました。ちょうど暑いしね。

  • お母さんが家出をし、突然ふたりだけで暮らすことになった17歳の高校生みずきと、父親違いの5歳の弟・コウ。
    救いは、みずきは家事全般が得意であり、一軒家に住み、お母さんが置いていった通帳にそれなりのお金があったことだ。
    端から見れば可哀想だの、大変そうだのと思うかもしれない。当人からすれば、今を生きていかなければならないのだから、ごちゃごちゃ言っても仕方ない。
    腐らずに現実を受け入れることのできるみずきは偉いと思う。

    物語として成り立たないが、高校生であるなら、猫の件は行政に任せるべきだった。気持ちは分かるけどね。

  • お母さんが家出した。私と弟を置いて。お父さんはずっと前にいなくなった。みづき17才。
    でも、みづきは淡々と現実を受け止めている。
    なんだ、この設定は?
    私は、子供が子供でいられず、早く大人にならなくてはいけないような親の話が嫌いだ。
    でも、そんな過酷な環境に置かれた子供たちがたくさんいるのが現実だ。
    その現実に私はなすすべもない。
    助けた猫が死んだとき、初めて、みづきは今まで自覚していなかった自分の心のいたみに気が付く。みづきが試みた猫たちを救うための作戦、それは、同時にみづき自身を救う作戦であり、心のいたみを乗り越える儀式でもあった。
    そして、ラストのみづきの覚悟が私を励ましてくれる。
    「わたしは生きていくだろう。いつか運命のタイヤがわたしを押し潰すそのときまで、できるかぎり呑気に生きていこうとするだろう。それでいい。」
    なんと、強く、逞しいことか!
    現実に悲観ばかりしてはいられないと思った。

  • 何かを得るためには何かを失う。
    あることが当たり前ではない。

  • 不倫する母親が家出をし、高校生のヒロインと弟の二人で暫く暮らすことになり、ヒロインの友達である男子高校生と車で轢かれた猫を弔って、寄り添いながら物語は進行する。

    高校生の甘酸っぱい恋愛小説と云ったところ。人間の作り出したもので、自然動物が亡くなっていくのも灌漑深い。

  • 橋本紡さんの本はいつまでも読んでいたい本ばかりだな。 と思いました。

  • ちょうどよい作り話を読んだーっていう気持ちになれた。

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