ノエル: -a story of stories- (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101355559

感想・レビュー・書評

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  • いつもながら上手い。著者の作品を読むたびにそう思う。

    本作は3編の中編とエピローグから成っている。「光の箱」では、周囲からの暴力に耐えながら絵本作りに没頭する少年が主人公。「暗がりの子供」では、間もなく生まれる妹に嫉妬以上の暗い感情を抱く少女が主人公。「物語の夕暮れ」では、妻と死別し生きる意味を失いかけた老人が主人公。これら屈託を抱えた主人公たちがそれぞれ紡いだ童話を挿みつつ、3編が緩く繋がり、最後のエピローグで・・・

    まさに「物語の力」を実感できる、いい作品に出合うことができました。

  • 久々の道尾作品。意外性のある独立した3つの話が繋がる構成が巧み。それぞれ核となる童話の内容も意味深い。癒された。

  • 童話作家と絵本の話。

    StorySellerに載ってたってことは
    どれか読んだことあるっぽいけど
    読み終わるまで全く気付かなかった。

    『長編ミステリー』って書いてあるけど連作短編集なんだと思います。

  • 不思議感がただよう

  • 生きること、生きる楽しみ、喜び。
    日々の生活にそれはあって、
    見えそうで見えなさそうで、見えそうで。

    生きていくから、小さなことで悩み苦しみ、
    そんなものにぶつかりまくりながらずっと生きていく、
    のだな、きっと。

  • 2015.4.30

  • ソ連からモンゴル経由の日本で急ぐなら、自転のこと考えて、日本から西に回った方がいい気がした。
    ちっちゃいミスリードにやられた。そっちのマ◯キかよ。

  • 3つの短編と思いきや、すべては童話がらみでつながり、エピローグではキレイにひとつの場所に収まっていく。

    主人公は順に少年、少女、老人だが、最初の話は特に、単独で短編としても十分に成り立つような出来映え。まんまと騙されたことが、心地よいほどだった。
    冒頭の童話は、最初は意味がわからずにさらりと通りすぎてしまったが、読後にもう一度読むと全体のストーリーと密接な関係にあることに気付く。
    作者の初期の作品から付きまとっている、特殊な親子関係や子どもの扱いへの違和感もまだ残ってはいるが、そこを強調しすぎずに、癒しを求める人のための計算されたおとぎ話という感じだった。

  • ちょっと読んだことある話もあったかも?
    ほっこりでした。

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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