王国〈その3〉ひみつの花園 (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101359366

感想・レビュー・書評

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  • 悲しかったり、胸に穴があいたようになったり
    こわかったりすることがあると
    人は当然の幸せというものにも思いをはせるようになる。

    毎日生きているだけで
    同じ人に会えるだけでも
    うんと嬉しい。

    落ち込んでいないとわからない良きことというのは絶対にある。

  • 三部作でした。

    人が魅力的だったり
    恋愛関係じゃない関係がよかったり
    読んでてずっと気分よくいられました。

  • ”出ないと決めているのは、他ならない自分自身なのだ。それで、ずいぶんと時間がたってしまってから出ようと思った頃には大変な重さになっているらしい。”

    ”自分は被害者だ、だまされた、相手がひどいというふうに思うと、うそでも一瞬は楽になるのだが、ほんとうのことではないのでいつしか重くなってくる。肉が切り裂けるような真実のほうがいつだって絶対ましなのだ。”

    ”あのね、人が出会うときにはどうして出会ったかっていう意味があって、出会ったときに秘められていた約束っていうのが終わってしまうと、もうどうやってもいっしょにいられないんだよ。”

  • 130223*読了
    今、この番外編を読んでいるところ。
    ハッピーエンドというわけでも、アンハッピーというわけでもない。
    ただ、そこにいる人たち。その関係性。
    目に見えるものと見えないもの。
    ふわっと包まれるあたたかな気持ち。
    憎めない人びと。

  • このシリーズ、単行本刊行時には共感度が低かったのが
    30歳を過ぎたころに読み返したら、しっくりときた。
    山を下りなくてはならなくなった雫石の気持ちが
    わかるようになったのだと思う。
    懐に余裕が出たので文庫本で4冊まとめ買い。

  • ひとまず読み終えました。
    (続編もまだありますが)

    その3開いた途端に真一郎くんとの関係が悪化しててびっくり。
    あんなに仲良かったのにその変わり身にちょっとついていけませんでした。
    (まぁ、それが男女関係だと言われればそれまでか)

    ハートブレイク後の心情の綴り方はさすがばななさんですが。
    真一郎くんや高橋くんのお母さんに対する気持ちは全く理解できず。

    やはり考え方の問題かなァ。別に共感を狙った話ではなくて、あーいいなこんな優しい世界ってほんわりする話なのだろうと思うのですが、どうも主人公が独善的に見える部分があり(あくまで私から見ると、です)話に集中できず、物語の核なる部分に触れることができなかった印象です。

    最後の楓が見せた弱さはヨカッタ。
    ヨシヨシしたくなりました。

    評価の高い作品なだけに、きちんと理解できず残念。
    とりあえず続編を読んでから、私に合いそうな他のばなな作品を探し求めます。

    あと、
    ばななさんの文章は、平易なようで、どの部分を修飾しているのかわかりにくかったり、一文が長いので、主人公の思想云々に加え、そういう意味でも若干の読みにくさはありました。
    (しつこいようですが、あくまで私にとっては、です)
    でも女性は好きですよね。ふわふわしていてかわいらしいのに毒があるこの感じ。
    私もキッチンは好きだったのだけど。

  • 2012 12/25

  • 王国シリーズ第三部。

    三部を読むために、私はこのシリーズに呼ばれたのではないかと思う。完全に思い込みだけど。

    人はどうしたって変わっていくもので、たくさんの要素で繋がりあうものなんだな、と。
    惑い迷い悩み落ち込み。雫石の悲しい体験とそこからの復活は同時に、私のかつての体験の総括となった。

    心がさーっと、大掃除された気分。

  • 外側の自然と、自分の中の自然とつきあうことをテーマにしているシリーズ。
    よしもとばななさんは主人公達のことをはずれものと言っているようだが、このシリーズのはずれものの生き様は純粋で感動する。
    恋人ではない男と女のフリーな心地良い関係もおもしろい。

  • 最終巻にまとめています。

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著者プロフィール

1964年07月24日東京都生まれ。A型。日本大学芸術学部文藝学科卒業。1987年11月小説「キッチン」で第6回海燕新人文学賞受賞。1988年01月『キッチン』で第16回泉鏡花文学賞受賞。1988年08月『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞受賞。1989年03月『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞受賞。1993年06月イタリアのスカンノ賞受賞。1995年11月『アムリタ』で第5回紫式部賞受賞。1996年03月イタリアのフェンディッシメ文学賞「Under 35」受賞。1999年11月イタリアのマスケラダルジェント賞文学部門受賞。2000年09月『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞受賞。『キッチン』をはじめ、諸作品は海外30数カ国で翻訳、出版されている。

「2013年 『女子の遺伝子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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