海峡の光 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.26
  • (68)
  • (134)
  • (407)
  • (53)
  • (20)
本棚登録 : 1686
感想 : 165
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (167ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101361277

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • P161
    97年 芥川賞 受賞作品

  • 辻仁成・・冷静と情熱のあいだぶりかな、読むの。

    高校の教科書に載ってたらしくFacebookで話題になったので読んでみた。

  • 作者が育ったとされる函館を舞台とした二人の男の話。「私」の前に現れたのは、かつての「私」を苛めた主犯格の「花井」。看守と受刑者となった二人の関係は、立場が逆転したと思われたが..... 「私」が葛藤する反面「受刑者」となった「花井」の心は闇のままで、わずかに語られる言葉がより一層闇を深くする。二人の男にとっての自由とは何なのか?

  • 第116回芥川賞受賞作。
    刑務所という閉鎖された空間で、かつて私をいじめていた男が服役してくる。
    私は陰惨を極めた過去のトラウマを引きずりながらも、偽善に満ちたその男と、自分の暗部を見つめる。

    とにかく描写が果てしない。
    函館にも海にも縁のない私でもすんなりと場面を想像することが出来た。
    辻仁成の他の作品を見た限りではこれほどの描写はしていないので、作風をかき分けられる凄く器用な人なのかもしれない。
    しかし「サヨナライツカ」でも思ったが、文章が「~た」という形で終わることが多いため、私には少しリズムが合わないようで読みにくくも感じます。
    上手いとは思ったが、記憶には残らない、そんな作品。
    上手いだけでも凄いですけどね。

    小説家以外の彼の姿(音楽家・映画監督・詩人)を私は知らないのですが、きっと才能に溢れているのでしょうね。

  • 理解できなくは無かったが…もやもや。自分の読解力の無さを気づいた。けど、こう言った雰囲気の作品は個人的には嫌いではなかったです

  • 高校から大学生にかけていっとき辻仁成の小説をよく読んだ。
    改めて今読んだけど、読んでる最中、読後感もずっと重苦しい嫌な感じがのこってすっきりしない。
    これがこの世界観なのだろうけど。

  • 外出時に本を携帯していなかったので、ブックオフでにて105円で購入。

    二人の登場人物のやりとりがメインで、誰もがこういう思いを抱いているんだろうなと思うが、作者の解説のようなものはない。

    読み終えた後、なんとなくもやもやとした。

  • らしいが、暗い。

  • すごく寒さが伝わってくる。
    花井はとても人間らしいのかも。。いや、仏か?
    読み始めて、世界に引き込まれる感はある。
    静かに話が進んで、文章がきれい。
    でもラストがしっくりこないのはなんでだろう。

  • 廃船が決まった青函連絡船の客室係を辞め、
    函館で刑務所看守の職を得た私の前に、あいつは現れた。
    少年の日、優等生の仮面の下で、残酷に私を苦しめ続けたあいつが。傷害罪で銀行員の将来を棒にふった受刑者となって。
    そして今、監視する私と監視されるあいつは、船舶訓練の実習に出るところだ。光を食べて黒々とうねる、生命体のような海へ…。

    作家と言うよりも詩人のように文章がキレイだった。

    登場人物の背景が薄い。これが作者独特の世界のようだけど
    私にはちょっと良さがわからなかった。

著者プロフィール

東京生まれ。1989年「ピアニシモ」で第13回すばる文学賞を受賞。以後、作家、ミュージシャン、映画監督など幅広いジャンルで活躍している。97年「海峡の光」で第116回芥川賞、99年『白仏』の仏語版「Le Bouddha blanc」でフランスの代表的な文学賞であるフェミナ賞の外国小説賞を日本人として初めて受賞。『十年後の恋』『真夜中の子供』『なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない』『父 Mon Pere』他、著書多数。近刊に『父ちゃんの料理教室』『ちょっと方向を変えてみる 七転び八起きのぼくから154のエール』『パリの"食べる"スープ 一皿で幸せになれる!』がある。パリ在住。


「2022年 『パリの空の下で、息子とぼくの3000日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

辻仁成の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
江國 香織
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×