ぬるい毒 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.04
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本棚登録 : 1056
感想 : 105
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  • Amazon.co.jp ・本 (159ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101371733

感想・レビュー・書評

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  • 1日で読んだ
    自意識めちゃめちゃ発達しててこの焦燥感わかる〜と思った
    引き込まれる

  • あたらしい11匹さんが貸してくれた。
    なんかずーんと苦しい本。

  • 本屋で手に取り数ページ読んでみると、これは自分を投影させた話のように思えて思わず購入してしまった。
    家や容姿、過去の経験などから構築された圧倒的な熊田の自意識と、向伊の出現により熊田自身が向き合わなければならない状況へと引き摺り込まれる様子をまざまざとそして冷静に描かれている様に感じた。
    ハッピーエンドなのか、バッドエンドなのかも読み手に委ねられているようだった。

  • なんだかヌメヌメとしたものが心の中に張り付いてくる1冊。
    これは恋なのかはたまた恋じゃないのか
    分かってた上で近づく主人公
    でも実は私たちの周りでどこでも起こっていそうな。
    いい意味での気持ち悪さがある話だった

  • 感想書くの難しい〜〜心理描写がおもしろくてゾクゾクむずむずした!

  • ゆったり、ねっとりとしていて最高だった。ムカイのクズ男っぷりも最高。自意識過剰すぎるクマダさんも最高!
    好きな男と不幸になる幸せ,,, はぁ、うっとり。

  • 女性の心理描写が秀逸、大好き


    でも劇団本谷有希子が好きだと殿方には知られたくない

  • 沸々と煮詰める鍋の様に、嫌悪や嘘や傲慢や勘違いや見栄がずーっと地を張ってる様な物語だった。
    普段本を全く読まない私が偶然図書館で手にしたこの本は、人間みんなが持ってる(けど隠してる)醜い部分が巧みな表現で描かれていて、「あ、自分もこういうことあるある。人に言えないけど」ってジワジワ思わされ続けた。
    人に言えないそれらが初めて共感を得た瞬間だったかもしれない。
    とにかく出てくる奴らみんな醜くて、いやほんとはというか、誰かにとっては良い奴なんだろうけど、そいつ裏ではそんなもんよ?みんな、
    って思ったな。はい、私もそうです。
    久々の読書ってこともあり、個人的には非常に面白く読めました。

  • 自分もいつかぬるい毒に陥ってしまう時が来るのかもしれないと思った。魅力の塊のような男性に出会ってしまったら、私はどうするのだろう。もう出会ってしまった時点で毒されてしまう気がする。非常に非現実的な側面を持ちながら、自分もいつかそうなってしまいそうで非常に恐怖を覚えた。

  • 何かをつき抜けるために抜き差しならない関係に陥る話。
    これはかなり色々な読み方がある小説のような気がするけれど、私は、主人公の向伊に対する闘いは、自分と自分以外の世界の間の界面をブチ抜くための闘いであり、強烈な自意識との闘いであると思った。読み進めるうちにいつのまにか、主人公が完膚なきまでに何かをぶっ壊して終わることを期待していたけれど、たぶんそうはならなかったのだなっていう結末だし、ぬるい毒もこの世界からは消えていない。主人公は24歳になったけれど、魂が生き残ってるのかは分からない。空恐ろしい終わり方だった。
    それにしても向伊ってすごいゲスに思える。昭和期のゲス(『太陽の季節』とか『青春の蹉跌』とか)と違って向伊には必死さもない。このゲスぶり、ある意味ほんとにぬるい毒が漂ってる。

著者プロフィール

小説家・劇作家

「2022年 『ベスト・エッセイ2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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