- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101448176
感想・レビュー・書評
-
著者の中には紺色制服着用職、特に公務員に対する反感と、ジャーナリズムに対する世直しのほのかな期待が同居する。
しかしジャーナリズムに対する期待はとあるパーティーでのウニ寿司攻防戦に敗れたことによって崩壊する。
自らの生活に必要なのはジャーナリズムではなく著者が敵とさえ思っていた紺色制服着用職の人々であると気づく。
国分寺の古書店の女将はやたらと客を叱り飛ばす嫌な店主であったがしかしそれは真っ当な叱責であり客を大切にする本来の書店の姿なのだとも気づくのだ。
著者自身が名付けた「昭和軽薄体」なる文章には少々慣れが必要だが、体制に牙を向くような若い著者のバイタリティーを感じる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
正に椎名誠の昭和軽薄体が炸裂した作品。
-
今読むとなんとも騒がしい本です。大好きな椎名さんのデビューと思うと感慨深いです。
-
読み終わって得るものは、な~~んもない。けど、それがいい。
テレビ業界ではトリビアの泉以来、「ためになる系」の番組がゴールデンの主流を握っているらしいし、本業界でも「新書ブーム」が起こった。お手軽にためになる情報を手に入れたいという欲求はかなりの人に共有されているようだ。そんな中、この本はほっとんどためになることはない。俺は怒ったぞ~!!、ということを「昭和軽薄体」と筆者が名づけた文体で延々と、え~んえ~んと述べていく。それでも読み続けられるのは、文体の軽薄さの奥に筆者の人間性、人徳というものが確かに見えるから。がしかし、そこで早合点してはいけない。この本のメインは決してそこではないから。人間性や人徳なんかは、二の次。とにかくくだらない。そのくだらなさを楽しもう。
なんかよく分からんが、僕はこういうのを楽しめる人とは、きっと仲良くなれる気がする。 -
普段の何気ない出来事でも自分の感じたことを掘り下げて細かく言語化すると本になるくらい長い文章になるんだな〜と思った。自分が感じ悪い態度とられて嫌な思いしたのに、それでもオババに敬意を払っているのでえらい。
-
『わしらは…』をかじってやめてしまっていたけど、これ面白かった。
-
何処にでもいる小市民の嘆きと愚痴。この雑文に出てくる岡留安則さんは那覇でスナックをやっている。こんなことってコンプライスに引っかからないのでしょうか。オババは直接実害をを受けることが無くなったので懐かしく正しい人となったのである。センチは道を殺める。
-
めちゃくちゃおもしろくて驚いた。