- Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101461717
作品紹介・あらすじ
佐倉聖21歳。腹違いの弟を独り養う大学生だ。すでに引退した大物政治家・大堂剛の事務所で雑用係の事務員を務めている。昔は不良で腕っ節が強い上、気転は利くし頭が切れる。そんな聖だからこそ、事務所に持ち込まれる、あらゆる陳情・難題・厄介事・揉め事の後始末を一任されても、見事な手際でまんまと解決していく。「しゃばけ」シリーズの著者が描く新時代のユーモア・ミステリー。
感想・レビュー・書評
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読んでみても、アコギなのかリッパなのかはわかりませんでした。強いて言えば、アコギでは、ないんじゃないかな。
畠中さんには、珍しい現代物。両親なし、元不良の21歳大学生・聖君。所在不明の父親に預けられた義弟を養う為、元大物政治家の事務所で雑用アルバイトに勤しむ。意外と頭の回転が早く、気もきくので、事務仕事以外の面倒な揉め事やら何やら押し付けられる日々。テンポ良い娯楽小説です。政治家事務所が舞台だけど、解決する問題は政治的でない選挙地盤の内輪揉めっぽい物。
義弟と父親の話が中途半端なので続編があるんだと思います。
(調べたら1冊ありました。) -
畠中さんの現代もの。
政治家の手伝いをしている青年がちょっとした謎を解くシリーズ。
佐倉聖は21歳。
すでに引退した大物政治家・大堂剛の事務所を手伝いながら、大学に通っている。
両親は早くに離婚、伯父の元で育ち、中学から不良として鳴らしたが、高校卒業間近に足を洗う。保護司に連れて行かれたのが大堂のところだった。
若いがすでに事務所の仕事には慣れていて、腕っ節が強く、機転が利くため、大堂に縁のある若手議員のところなどで問題が起きると、聖が借り出されるのだった。
10歳近く年下の弟・拓がある日突然父親から送りつけられ、以来養っている。
案件の1、五色の猫
有力後援者の家で、飼っている猫の色が変わったという奇妙な出来事が。
なんで俺がと文句を言いつつ、聖が出向くと‥?
案件の2、白い背広
若手議員の「王子様」と異名のある若手議員・加納の後援会幹部が頭を殴られて入院した。何が起こったのか?
案件の3、月下の青
議員秘書が議員に寄付された絵を持ったまま、とある新興宗教団体に入ってしまったという。
案件の4、商店街の赤信号
区議会議員の選挙応援に出向いた聖は、ボランティアの夫婦喧嘩に巻き込まれる。これが商店会の票を左右するかもしれない‥?!
案件の5、親父とオヤジとピンクの便せん
期待される若手に大堂が出した問題は?
といった内容。
政治家の日常的な活動や、必要な資質などにも触れられていて、違う世界をのぞく面白さも。
政治の本格的な話というわけではないので、アコギというほどでもないけど。
元気な聖がかしこく判断する短編集。
若だんなの身体の弱さとは違う雰囲気です。
佐倉聖という名前がキャラに合ってないような?
「しゃばけ」シリーズのネーミングのどんぴしゃ感とはちょっと違いますね。
あっさり読めて、わかりやすいのは、畠中さんらしいです。 -
引退した大物政治家の事務所で雑用やってる主人公が、あらゆる陳情・難題・厄介事・揉め事の後始末をしていくはなし。選挙の裏側や秘書の仕事が書いてあって、知らんかったし縁がなかったから興味もなかったけど、引きこまれたよ!秘書さんて大変なんだねぇ。事件もエグくなく、真相は読者にもすぐわかるんだけど、真相の裏側から発展する話が面白い!
しゃばけとかもそうだけど、この人のは読後が爽やかだから好きだな。
あ、選挙カーで話する人、女性はウグイスだけど、男性はカラスなんだって!カラスて…笑 -
政治の世界の裏側という珍しい場所が舞台で、それだけでも新しい世界を覗いたようで楽しかったです。
主人公の性格がとてもあっさりとしていて、そんな彼が面倒な事態を着々と処理していく様が見ていてとても格好いい。
また、自分の身に降りかかった災難も、持ち前の懐の広さで受け止めているところがとてもよかったです。-
畠中恵は「しゃばけ」シリーズ数冊しか読んだコトが無いのですが、現代物も良いかなと思って購入。近々読みます。
「面倒な事態を着々と処理」
う~...畠中恵は「しゃばけ」シリーズ数冊しか読んだコトが無いのですが、現代物も良いかなと思って購入。近々読みます。
「面倒な事態を着々と処理」
う~ん見習いたいです!2012/08/02
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余りにも幼稚な構成で楽しめない。しゃばけシリーズで
私的に評価を上げたが、この作品はガッカリ畠中 -
普通σ(^_^;)でも出てくるキャラのどなたも好きになれなかった。主人公の聖はまだしも、聖の親とか、政治家の方々…なんだろこの人たちはって感じでした。残念。
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しゃばけシリーズは途中まで読んでいたけど、畠中さんが現代のシリーズものを書いていたのは知りませんでした。元国会議員の関連会社でバイトしている聖の謎解きものだけど、正直、謎はたいしたことないかな……。政治家が多く登場するが、政治絡みの事件が起こるという訳でもなく、別に政治家を出さなくてもいいんじゃないかと思い話に乗り切れなかったけど、キャラは魅力的だったので、キャラに引っ張って貰って読み切った感じです。
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『しゃばけ』『まんまこと』と、江戸情緒が楽しめる作品シリーズが人気の、畠中恵。
僕はこれらのシリーズに加えて、明治時代という設定の『アイスクリン強し 』も読んできました。
でもこの作家さんは、時代物だけではないのですね。
書店でこの、現代をテーマにした作品が並んでいたので、読んでみることにしました。
この作品の舞台は、「政治家事務所」。
元大物国会議員の事務所に勤める、大学生兼事務員が主人公です。
事務所に持ち込まれる相談事や、元大物国会議員である「オヤジ」からの無理難題を、主人公が解決していくというストーリーです。
構成としては5編+αの短編からなる、連続短編小説という形。
この作家さんお得意の、「謎解き」を読む楽しさと、意外と知らない「政治家という職業の日常生活」を覗けるというのが、この作品の楽しみ方だと思います。
僕はこの作品を読んで、政治家というのが職業として、最近、人気が上がっているということを知りました。
人の悩みや意見を聞きそれを捌く、さらには社会のルールとして制度化する。
それに当たって、人間対人間という、感情を交えたやり取りの中でいかに対処していくか。
そんな「政治家」という職業の実際と本質を、独特の温かいタッチで描いた作品でした。
本当は身近なはずなのに距離を置きがちな、政治という世界が、少し身近に感じられるようになりました。 -
主人公の聖の機転が効くところや、堂々としているところ、そしてなにより、素敵な笑顔に惹かれた!つづきが早く読みたい。
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畠中さんの現代物は初めて読んだけど、「しゃばけ」シリーズとはまた違った魅力があって楽しめた。
物語の主要人物はほとんどが政治家またはその秘書というのも、新鮮だったかもしれない。
主人公は引退した大物政治家の事務所の事務員。
大学生でありながら弟を養っている苦労人だ。
事務所に持ち込まれる相談事を主人公が次々と解決していく様子が、テンポよく語られる。
「しゃばけ」シリーズ同様、安心して読める小説。
政治家の仕事がよく分かるというようなことはないけれど、好意的に見るきっかけにはなるかもなと思う。-
「せめてフィクションの世界だけでも」
あらら、そうなんですか‥。
小説の中で描かれる仕事のどういったところに惹かれるものなのでしょうか?...「せめてフィクションの世界だけでも」
あらら、そうなんですか‥。
小説の中で描かれる仕事のどういったところに惹かれるものなのでしょうか?
私の場合は登場人物がその仕事にどのくらいのめり込んでるかで、印象が変わっているような気がします。
楽しそうだなと思える仕事が好印象のようです(単純)。
そういう意味だとこの小説のお仕事の好感度は低めかもしれません‥。2012/07/05 -
「楽しそうだなと思える仕事が好印象」
そうですよね、、、
職業に貴賎無しとは判っていても、つい批判的な目になってしまいます。
ソレはソレです...「楽しそうだなと思える仕事が好印象」
そうですよね、、、
職業に貴賎無しとは判っていても、つい批判的な目になってしまいます。
ソレはソレですから。この本を読んで、ヨシ!と思う高潔な若者が育てば素晴しいですよね、、、2012/07/06 -
2012/07/06
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しゃきしゃきしてるよね。
しゃきしゃきしてるよね。