凶器は壊れた黒の叫び (新潮文庫nex)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101800806

感想・レビュー・書評

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  • この巻では階段島の謎の多くが明らかになった。いつものことだが、七草の抽象的で詩的な言葉がものすごくよかった。何が何を比喩しているのか、何を言いたいのかを自分で考えることで没入感が増した。この抽象的な言葉そこが階段島独特の幻想的だ不思議な雰囲気を醸し出しているように感じた。
    ピストルスター=真辺(or堀)
    脆い黒=夜空=七草
    このようにさまざまな分に比喩が紛れていて注意深く読んではっとすることも多かった。

  • 記録

  • 階段島の謎が一気に明らかになったこの巻。捨てた側の前巻とやっぱり雰囲気が違い、捨てられた側の七草と真辺の関係は何だか尊い。

  • 人によっては回りくどいと感じるかも知れないけれど、表現が好きだ。言葉の誠実さの難しさを感じる。
    2021/5/14

  • 話が。。。難しい。だんだん真辺にイライラしてきた。
    でも、堀にも色々思うところがある。
    正しさ、誠実さ、幸せ、全てを同時に成り立たせることはできないのかな。

  • 「階段島」シリーズ4
    島にいる唯一の小学生大地。彼のために部活を始めようと安達。これは、魔女である堀を陥れるための計画だったのだ。
    前魔女が、魔女に飽きた時、安達か堀のどちらかに魔法を譲ろうとした。そこで選ばれたのが堀。
    七草は二人いるし。ややこしいな。でもそういうこともあるのかも。
    あいかわらずのすかし具合と世界感が良い。

  • 「会話っていうのは、なにを言うのかだけが重要なわけじゃない。本当に大切なのは、なにを言わないでいるのかだ」
    「でも、言葉にしないと伝えようもないよ」
    「伝えるべき言葉を推敲しないといけないってことだよ。君が言ったことを、相手がどう受け取るのかまで考えて、不必要な言葉は省かないといけない。もしすべてを見通す
    神さまが名言集を作ったなら、その大半は白紙なんじゃないかと僕は思う」
    「白紙ばかりだと、どこを読んでいいのかわからないよ」
    「ただまっ白を眺めていればいい。ああ、白って綺麗だなと思っていればいい」

  • 新聞部の創設。柏原第二高校に転校してきた安達は、島で唯一の小学生・相原大地のために部活動を始めることを提唱する。賛成するクラスメイトたちだったが、七草はそれが堀を追い込むために巧妙に仕組まれた罠であることに気づく。繙かれる階段島の歴史と、堀が追い求めた夢。歩み続けた7年間。その果てに彼女が見つけた幸福と、不幸とは…。心を穿つ青春ミステリ、第4弾。(Amazon紹介より)

    久しぶりに「階段島シリーズ」の続編に着手しましたが、イマイチ頭に入ってきませんでした。心理描写が抽象的で、結末も正直何がどうなったのかよくわかりませんでした。昔はそうでもなかったのになぁ。年齢による興味の移り変わりかなぁ。

  • 【可無恋】
    小説です。

    第四弾
    娘に借りました。

    完全にハマりました。

  • なんだか終わりに近づいてるなぁという感じ。というか、3巻以降、急展開が多い。少なからずちりばめられていた伏線や何かしらのアイテムが一気に回収されつつあるというか。ピストルスターがここまで引っ張られたりや逆上がりなど、伏線らしい伏線から、それも活かすのかというところまでいろいろ。

    それに伴って1巻を読んだときには語られないことが多すぎてよくわからなかったことが、やっとこわかってきた。

    信仰という言葉がでてきたのは2巻だったか、3巻だったか。それの対象がピストルスターであったわけだが、ピストルスターの意味させるところが、この作者のうまいところなんだろうな。もともと抽象的であったものをなんとなく想像させて、かつ裏の裏みたいな落としどころがいつの間にか語られる。

    これまでもこれからも七草と真辺の関係は変わらないんだろうけど、読み手の立ち位置が知らない間に変えられてるが故に、いろんなことを想像させられる。安達の立ち位置も。

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著者プロフィール

徳島県出身。2009年に『サクラダリセット CAT,GHOST and REVOLUTION SUNDAY』で、角川スニーカー文庫よりデビュー。若者を中心に人気を博し、シリーズは7冊を数える。他著作に「つれづれ、北野坂探偵舎」シリーズ(角川文庫)、『いなくなれ、群青』(新潮文庫)に始まる「階段島」シリーズなどがある。

「2023年 『昨日星を探した言い訳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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