- Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102015018
感想・レビュー・書評
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ウェルテルキモい。
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●ドイツ文学
恋愛で死ぬ類の人間の話。
こんな男が身近にいたらふつーに倦厭しますけどね。 -
「ひとが人生のうちでこの本に心を動かされることがなかったとしたら、それはあまり良いことではないだろう」とゲーテは語ったらしい。「こんなにあなたを愛した私を、あなたは決して憎めない」と、ロッテへの純粋な愛と信頼を貫き通した彼の儚い人生についてのこの小さな記録は、到達不可能な憧れに一身を捧げる(シェリーが星と蛾のたとえで美しく言い表したような)愛の喜びと、それの裏側でしかない悲哀を同時に提示し、我々の生に暗くも美しい影を落としている。ウェルテルはロッテの元を静かに立ち去るべきであっただろうか。ロッテはだけれど、確かにウェルテルに想いを寄せていたし、ウェルテルは、ただのエゴイズムから最悪の結果を招いたわけではない。愛そのものが純粋だとしても、その純粋さそのもののゆえに、ひとは、その純粋な愛を保ち続けることに耐えることができないのかもしれない。愛が美しくそして純粋であればあるほど、それを心のうちに保つことは難しく、ひとは容易に壊れてしまう。愛はだからこそ、人をもっとも活き活きさせもすると同時に、人をどこまでも絶望に追い込むのではないだろうか。
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「初版」訳の光文社古典新訳文庫を読み、「改訂版」の新潮文庫も読んでみた。前者の解説によると、11の書簡の追加と「編者から読者へ」の全面的書き換えがあったとのこと。受ける印象は大きく変わらないが、改訂版の方がウェルテルの心情が客観的に書かれているように感じた。それでも後半に向かうにつれてのウェルテルの鬼気迫る盲信ぶりには「ウェルテルよ冷静になれ」と肩を叩きたくなった。本書が「精神的インフルエンザの病原体」と言われるのも納得。この作品を多感な10代に読んでいたら受ける衝撃も大きかっただろうと思うと後悔もする。
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本館
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美しく悲痛な恋に落ちた男の最期はドロドロと生々しい死に様であった。決して美しくないエンディングにズンときた。
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話の内容はわかるけど読みづらい
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「ゲーテ自身の絶望的な恋の体験を作品化した書簡体小説で、ウェルテルの名が、恋する純情多感な青年の代名詞となっている古典的名作である。許婚者のいる美貌の女性ロッテを恋したウェルテルは、遂げられぬ恋であることを知って苦悩の果てに自殺する……。
多くの人々が通過する青春の危機を心理的に深く追究し、人間の生き方そのものを描いた点で時代の制約をこえる普遍性をもつ。」