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- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102020043
感想・レビュー・書評
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ページ数は少ないですが、ポーシャがあまりに嫌な女という印象で、先に読み進めるのに苦労しました。
よくもまあ、あんなに細かく求婚者の欠点を覚えていて、ベラベラ喋れるものかと。
そんな自分を才女ぶって認めているのにも鼻につきます。
その才女が何をしたかといえば、恣意的ないい加減な裁判の判決だけ。
あんな胸先三寸の判決がまかり通るなら、法廷に正義など一切期待できないでしょう。
学生時代に、ポーシャの判決を法学の視点から誤っている点を考えよという課題を出されましたが、全く良い教材になると思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
当時のキリスト教徒とユダヤ教徒の関係性を如実に表している作品だと思う。この話はフィクションだが、そのような関係性はノンフィクションだと感じた。イエスを殺した憎きユダヤ人と思うキリスト教徒と、長年迫害され続けて卑屈な考え方をしてしまうユダヤ教徒。そのような対立が見て取れる作品だった。
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1600年前後の時代背景が良く分かる。金融を営むユダヤへの偏見は、キリスト教徒の道徳的罪という意識からだろうが、キリスト教徒自身がその金融に依存しなければならない自己嫌悪、それがシャイロックいじめを通して発露されている。