ツァラトストラかく語りき(上) (新潮文庫)

  • 新潮社
3.59
  • (25)
  • (30)
  • (70)
  • (4)
  • (0)
本棚登録 : 581
感想 : 32
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102035016

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  人間は、獣と超人との間に張りわたされた一条の綱である。――一つの深淵を越ゆる一条の綱である。
     渡りゆくも危く、途上にあるも危く、後(しりえ)を見るも危く、戦慄するも、はた佇立するも危い。
    人間が偉大なる所以は、彼が目的にあらずして、橋梁たるにある。人間にして愛されうべき所以は、彼が一つの過渡たり、没落たるにある。
    ~上巻p24


     すべての道徳は他の道徳を嫉妬する。かかる嫉妬はおそるべきものである。道徳と雖(いえども)、嫉妬によって破滅することがありうる。
     嫉妬の炎によって囲繞(いによう)された道徳は、ついには蠍のごとくに、毒ある螫(はり)をみずからに向けて突き刺す。
     ああ、同胞よ、なんじ、いまだみずからを誹謗せず、みずからを刺し殺さないところの道徳を一つでも見たことがあるか?
     人間は克服せらるべき或物である。されば、なんじはなんじの道徳を愛すべきだ。
    ――なんじはなんじの道徳によって没落するであろうが故に。――
    ~上巻p80

  • ツァラトストラはかく語った。よく語ったねー!
    下巻へ続く。

  • (1967.12.27読了)( 1966.12.18購入)
    内容紹介
    ペルシアの教祖ツァラトストラは、「ついに神は死んだ」と叫んでふたたび人間の中に帰り、宗教的厭世主義を否定し、群集を前にして地上を讃美し生を肯定して「人間は征服するために生れ、かつ生きる」と説く。1881年8月突如おとずれた“永劫回帰"の霊感を、ツァラトストラが超人へと高まりゆく内的過程に表現化した本書は、ニーチェ最後の境地であり、実存主義への端緒となった。

  • 光文社古典文庫の意欲的な訳をいつも感心しているが、これだけは竹山道雄訳が好き。

  • 奥が深い哲学系の本。
    難しいからなかなか進まないけど、ツァラトストラって響きが好き。

    鬱な時によく読む本。

  • 脳みそがついていかなかった

  • PT#23 2002.12

著者プロフィール

フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ(Friedrich Wilhelm Nietzsche)
1844年10月15日 - 1900年8月25日
ドイツの哲学者、古典文献学者。近代がはらむ問題を一新に受け止め、古代以来の哲学との対決に挑み、実存主義の先駆者、生の哲学の哲学者として知られる。その思想は20世紀に続く様々な思想に衝撃と影響を与えた。
代表作に『悲劇の誕生』『道徳の系譜』『ツァラトゥストラはこう言った』『善悪の彼岸』など。

ニーチェの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ドストエフスキー
フランツ・カフカ
安部公房
ドストエフスキー
スタンダール
ドストエフスキー
ヘミングウェイ
フランツ・カフカ
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×