フランダースの犬 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (164ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102054017

感想・レビュー・書評

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  • 著者、ウィーダさん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。

    ウィーダ(Ouida, 1839年1月1日 - 1908年1月25日)は、イギリスの女性作家。ウィーダはペンネームで、彼女が幼児の頃、本名「ルイーズ」 (Louise) をそう発音していたことに由来する。本名は、マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー (Marie Louise de la Ramée) という。日本では1872年発表の『フランダースの犬』で知られる。

    で、本作の内容は、次のとおり。(コピペです)

    フランダースの貧しい少年ネロは、村人たちから迫害を受けながらもルーベンスの絵に憧れ、老犬パトラシエを友として一心に絵を描きつづける。しかし、クリスマスの朝アントワープの大伽藍に見いだされたものは、この不幸な天才少年と愛犬との相いだいた亡骸だった。
    虐げられた者への同情を率直素朴な表現でつづった少年文学の傑作。他に「ニュールンベルクのストーブ」を併録。

    この作品、私が小学校1年生の時に読んで感動したものです。
    当時は分からなかったことで、今回の再読で分かったことが多々ありますね。

    例えば、この作品の舞台がベルギーであること。
    それから、ネロの祖父、ジェハン・ダースが壮年時代に兵士であり、障害を負ってしまうのだが、出征した戦争が、ナポレオン戦争らしい。
    など。

    それから、訳者の村岡花子さんが、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。

    村岡 花子(むらおか はなこ、1893年〈明治26年〉6月21日 - 1968年〈昭和43年〉10月25日)は、日本の翻訳家・児童文学者。児童文学の翻訳で知られ、モンゴメリの著作の多くと、エレナ・ポーター、オルコットなどの翻訳を手がけた。基督教文筆家協会(現・日本クリスチャン・ペンクラブ)初代会長(在任、1952年〈昭和27年〉6月 - 1958年〈昭和33年〉10月)。


    ●2022年10月23日追記。

    ネロが見たかった絵画は、アントワープの聖母大聖堂の二つの祭壇画。
    「キリストの昇架」と「キリストの降架」。
    ルーベンスの作品である。

    17世紀前半の画家、ルーベンスは、ウィキペディアに次のように書かれています。

    ピーテル・パウル・ルーベンス(1577年6月28日 - 1640年5月30日)は、バロック期のフランドルの画家、外交官。祭壇画、肖像画、風景画、神話画や寓意画も含む歴史画など、様々なジャンルの絵画作品を残した。

    • りまのさん
      seiyan36さん
      現在、NHK総合テレビで、素晴らしい番組やってます。
      あ、終わってしまいました。ウクライナから、ドイツへの、移民少女ら...
      seiyan36さん
      現在、NHK総合テレビで、素晴らしい番組やってます。
      あ、終わってしまいました。ウクライナから、ドイツへの、移民少女らの、街頭ピアノ演奏を、ずっとやっていたのです。
      私が、スマホへの打ち込みが、遅くて、こんななのです。

      ところで、『フランダースの犬』(新潮文庫)、私、持っているはずなのですが、少し、探してみたのですが、見つかりません。こうなると、読みたくなってしまいます。こんど、実家にないか、探してみます。

      読書の秋ですね。御身体ご自愛くださって、素敵な季節を、楽しんでくださいね♪
      2022/10/18
    • seiyan36さん
      りまのさん

      おはようございます。
      素晴らしい番組に出合えて、良かったですね。
      幸せな時間だったと思います。

      『フランダースの...
      りまのさん

      おはようございます。
      素晴らしい番組に出合えて、良かったですね。
      幸せな時間だったと思います。

      『フランダースの犬』、初めて、読書の楽しみを発見した作品です。
      見つかると良いですね。

      ほんと、良い季節になりました。
      今日が、りまのさんにとって、楽しさあふれる1日になることを、お祈りします。
      2022/10/19
  • 子どものころアニメで見て、うろ覚えだったので原作を読んでみた。あまりの救われなさに泣けた。そして、想像以上に物語が短かった。

  • 英国作家ウィーダが19世紀に発表した児童文学。日本人にはアニメでお馴染みの"フランダースの犬"と"ニュールンベルクのストーブ"を収録。新潮文庫版は村岡花子訳です。ネロと犬のパトラッシュ、オーガストとストーブのヒルシュフォーゲルの絆が素晴らしい。また、どちらの話も画家を目指している少年が主人公ですが、ネロは現世では救われずに来世での幸せに、そしてオーガストは現世で幸せにと、その結末はあまりにも違います。どちらも貧困が招いた結果とはいえ…。ところで、"ニュールンベルクの~"は初めて読みましたが面白かった。

  • 正直で誠実な人が絶望してしまう世界では死が救いになる『フランダースの犬』
    より
    子供の純粋さや夢が大切にされ、それをきちんと認めて手を差し伸べる大人がいる『ニュールンベルクのストーブ』
    の方が個人的に好きです。

  • フランダースの貧しい少年ネロは、戦争で足を負傷した貧しい老人にひきとられ、村はずれの小屋で大画家になることを夢みながら、忠実な老犬パトラッシェと、たがいに愛しあい、たすけあって生きていく。村人たちから迫害を受けながらもルーベンスの絵に憧れ、一心に絵を書き続ける。しかし、クリスマスの朝アントワープの大伽藍に見出されたものは、この不幸な天才少年と愛犬との抱き合った亡骸だった。少年文学の傑作。

    感動したアニメのラストシーン特集で定番の「フランダースの犬」。
    アニメ見てなくてラストシーンしか知らず、ストーリーも全くわからなかったので、原作を手に取ってみた。
    アニメのキャラクターと違って原作のネロが15歳だったことが驚き。

    ちなみに併録の「ニュールンベルクのストーブ」も主人公は少年だがこちらはハッピーエンド。

  •  誰もが幼い頃に絵本で読んだりアニメで見たであろう作品の原作。てっきりネロたちとずっと一緒に暮らしてきたと思い込んでいたが、ネロたちと暮らす前のパトラシエの境遇に冒頭から悲しかった(´;ω;`)
     暴力と暴言と強制労働から解放され、感謝の労働の喜びと幸せに満ちたパトラシエの感情も描かれているのが良かった!絵本やアニメではこういう機微の表現はわかりやすさ重視で簡略化されてしまうなぁ…
     結末に関してもやはり、絵本や漫画からの印象だと「いじわるな人たちに追い詰められて生きてる苦しみより死の幸せへ解放されて良かったね!神様最後にありがとう!」のイメージ強いし、その「死の美学」みたいなものが日本人の琴線に触れてヒットしてる(外国や母国では…)要因であると思うし、それも間違いではないんだけども…
     活字で読むとそれに加えて「それでもやはり、生きてる事が苦しくて、原石の才能が報われなくて、貧乏人は人権が無くて、誤解と偏見、見栄と欺瞞、欲望などが溢れてて、死が幸せだと錯覚してしまうそんな世界は間違ってる!」って印象が強く感じる。
     あと、最後の最後に画家がネロの絵を評価しにやって来るのは個人的感情としていらないと思う。 ネロはもうの絵画コンクールについては入賞せず絶望して終わったし、ルーベンスを見た事で満足して少なくともネロ自身は救われた気持ちになって逝ったのだから、死んでしまった後になって出てきても鬱陶しいだけだった。 いや、そこに「死後に現実的な救いがあったとしても、取り返しがつくことではないし戻れないんだ!」っていう作者からの揶揄があったのかもしれない。

  • 私が読んだのは青空文庫バージョン。
    一番衝撃的だったのは「文章の主体がネロでなくパトラッシュ」だったこと。驚きー。あとあんなに原文が短かったのに、あんなに長いアニメになっていたなんて。
    子供の頃思っていたよりもっとずっしり重い話だったんだね。読む場所を間違えてちょっと泣きそうになってつらかったしこっぱずかしかったです。

  • タイトルだけに犬が主人公だったのだな…と今頃になって知り。

    同時収録のストーブ童話もとても好きだ。

  • 併録の「ニュールンベルクのストーブ」、泣けます。

  • 村岡さん訳長いこと探してました。意外とあっさり見つかりました

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