ハツカネズミと人間 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (156ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102101087

感想・レビュー・書評

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  • 体格は大きいが臆病者で知的障害を持つレニーと体格が小さいが賢明で豪胆な振る舞いをするジョージ。
    体格も知恵も対照的な2人は自分達の農場を持ち暮らすことを目標に移動農業者労働者として働いている。
     厳しい労働環境の中、僅かな収入で生活しなければならない理不尽さを生き抜く2人には生命力を感じる。そして物語の終わりに2人には悲劇が訪れる。その悲劇もどこか運命的で、いずれこうなるだろうと予想がついてしまうことが辛い。

  • 1937年の作品。戯曲のように感じる物語でした。
    夢と現実や生きていくことの難しさなど、人間を描いた作品であると思います。
    タイトルがいまいちピンとこなかったのですが、
    『To a Mouse(ハツカネズミに)』というロバート・バーンズの詩に由来しているそうです。

    自分は動物より人間が優れているとは思っていないので、
    レニーが悪意が無いとしても小動物を殺してしまうことについて
    どんな言い逃れも出来ないものだと感じます。
    噛まれたから殴るというのは、
    しかも自分の力が人より非常に強いと常々ジョージから言われていながら、
    それをしてしまい結果動物が死ぬというのは、
    もはや未必の故意に近いものであろうと思います。

    カーリーの妻を殺してしまうというのも、
    騒がれたくないという身勝手な理由。

    すぐに忘れてしまいやった後に後悔することが
    免罪符になるとは思えません。

    ジョージがなぜ、本当は血縁関係も無いレニーに対して
    ここまで面倒見が良くなれるのか、少々不思議でした。

    キャンディ老人の愛犬に対しての処遇なども含めて、私には共感できるところがなく
    読後感の悪い物語でした。

  • ちょっと私には共感できる点が少なすぎた…何を描きたかったのだろう?何を伝えたかったのだろう?という感じ。
    次代背景や作者の作風などわかっていないと理解度に影響する気がする。
    ただただ悲しい結末で、この作風なら清々しいハッピーエンドにしてほしかったなぁ。

  • 優しい残酷さ。世界は美しい。

  • ラストがああぁぁ....。
    レニーがああぁぁ....ぁぁ....。

    古き米国、開拓者時代(?)での農場のお話。
    最後はショーシャンクのように、幸せになるのかと期待したら、
    やはりそうなりましたか。
    伏線はここに張っていたのかぁぁ....。

    爽やかになれない一冊だった。

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