ハックルベリィ・フィンの冒険 (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (460ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102106020

感想・レビュー・書評

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  • レポートの課題のために読んだ。個人的には冒険物ではあったが難しさは感じた。アメリカの奴隷制度や、虐待など、アメリカのリアルな社会を冒険のストーリーに載せている。もう少しアメリカの歴史や、宗教を勉強した方が面白かったかも。

  • ハックフィン少年と黒人のジム爺さんの冒険譚。
    あとがきにこの小説は子供のための読み物ではなく「大人に、大人のみに読まれるべきだ」とあるが、ハックの正直で素直な、無垢で自由な精神は大人になっても老人になっても、いやむしろ大人や老人にとってこそ大切だと、おっさんになった今はしみじみと思う。
    ハックのろくでなし親父のセリフ「返すつもりで借りたものは盗んだことにはならない」は自分勝手で一方的な言い逃れに聞こえるが、昔自分の友人が「相手がどう思っていようとこっちが友達と思っていたらそれは友達だ」と言っていたのを思い出す。「人の良心というものは物の道理がわからず、なんでもかんでも人を責めるだけだ」も妙に心に残る。
    奴隷制度、児童虐待など今なら完全アウトな内容も多いが、こんなとんでもなく理不尽な時代をたくましく生き抜いてきた純粋な精神性はなにかと小うるさい現代でこそ眩しく光り輝いている。
    終盤トムソーヤーが突如登場し、ハックとともにジム救出に奔走するが(このあたりのドタバタは何のことやら?)ここでもトムはカリスマとして君臨。しかし、善意の人に対して悪戯や嘘を次々と繰り返す様は悪魔的なものさえ感じて少々閉口するな~。最後は当然大団円になるんだが。

  • 昔テレビで観た冒険物語的なものを想像して読んだら正直難しかった。
    ただ当時の時代背景やお国柄などあるだろうけど当たり前のように人間が人間として扱われることのない奴隷制度というものがとても恐ろしく感じた。

  • 私は断然、トムよりハックが好き。

  • 「トムとの冒険で大金持になった浮浪児ハックは、未亡人の家に引きとられて教育を受けることになった。固苦しい束縛の毎日――。
    飲んだくれの父親が金をせびりに現われるに及んで、逃亡奴隷の黒人ジムとハックの脱出行が始まった。筏でミシシッピー川を下る二人を待ち受けるのは、大暴風雨、死体を載せた難破船、詐欺師たち……。
    現代アメリカ文学の源泉とまで言われる作品。」

  •  大学の米文学史の授業で出会った本書。15年ぶりの再読だったのと、コールタールに羽毛の私刑が強烈に印象に残っていたため、内容をまったく覚えていなかった。当時の感覚でいうとコメディ味溢れる冒険譚だったんだろうか。トムが無茶苦茶過ぎて、一歩間違えばジムは死ぬか不幸な末路を辿っただろう。トムの性質というより、子どもの頃はごっこ遊びにも妙なこだわりを持って遊んでたことを思い出した。
     現代の感覚でハックの勇気ある決断を褒め称えるのは簡単だが、当時の絶対的正義に背き自分の心の声に従うことは並大抵の覚悟では成し得なかっただろう。

  • 記録

  • 家同士の争い、詐欺に私刑に奴隷売買 トム・ソーヤーに比べてかなり現実的な南部の闇を感じた
    ハックは自分を頭が悪いと言うけど機転がきくし偏見にとらわれず素直な子 こっちのトムはずいぶん形式的なことにこだわっていて面倒なやつという印象だった

  • この地球上に存在する小説で最も面白いものの一つ

  • トムソーヤーの冒険の後にハックとジムが旅立つ冒険談だ。トムソーヤーも言うまでもない傑作なのだが、敢えて順位をつけろと言われれば私もこちらを1位にする。そう、文学としての評価はこちらの方が高い。この本があったから彼はアメリカ近代文学の父と呼ばれるようになった。後書きにあるようにトムソーヤーもハックルベリイフィンも、マークトウェインは大人だけの読み物と考えていたらしい。そう、大人になった今こそ読むべき本。

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著者プロフィール

Mark Twain 1835年-1910年.
邦訳された自伝に、
時系列順に並べられている
『マーク・トウェイン自伝 〈上・下〉 ちくま文庫 』
(マーク トウェイン 著、勝浦吉雄 訳、筑摩書房、1989年)
や、トウェインの意図どおり、執筆順に配置され、
自伝のために書かれた全ての原稿が収録されている
『マーク・トウェイン 完全なる自伝 Volume 1〜3 』
(マーク トウェイン 著、
カリフォルニア大学マークトウェインプロジェクト 編、
和栗了・山本祐子 訳、[Vo.2]渡邊眞理子 訳、
[Vo.1]市川博彬、永原誠、浜本隆三 訳、
柏書房、2013年、2015年、2018年)などがある。



「2020年 『〈連載版〉マーク・トウェイン自伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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