アンの夢の家 赤毛のアン・シリーズ 6 (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (447ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102113462

感想・レビュー・書評

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  • とてもよかったです!

    アンとギルバートがようやく2人の家を持ち、一緒に暮らし始めたところから物語が始まります。
    ご近所の方ともすぐに仲良くなり、幸せな毎日。
    しかし、一番近い家との交流はなくアンは不安と好奇心を抱きました。その家には、金色の髪をもった青い目の美しい女性 、レスリー が暮らしていました。若いレスリーは人一倍の苦労を1人で背負い続け、心は無愛想に冷たくなっていました。最初は誰に対しても心は見せず、刃を振るっていました。
    しかし、アンとの出会いで変わっていく姿に読んでいて感動しました。

    そんな中、アンとギルバートとに子どもが産まれます。しかし、難産で一時はアンの命も危なくなり…
    アンの命は助かりましたが、第1子は産まれてまもなく亡くなりました。いつも明るいアンが、嘆き悲しむ声は読んでいて涙が出ました。

    月日は流れ、レスリーの身にも自由がきました。夫だと思っていた人が、実は夫の兄弟だとはびっくりしました。レスリーの人生は大きく変わり、愛する人と結ばれます。
    そして、アンたちにも春がきました。赤ちゃんができたのです!第2子は無事に産まれ、元気に成長しました。アンも母になり大きく成長していきました。

    今作品もとても素敵で読んでいて元気をもらえました。アンシリーズは永遠不滅ですね

  • アンの甘い新婚生活。
    でも、甘いだけではないのが人生なのだなと。
    アンにとって辛い出来事が起きます。
    それでも、前向きに生きていくしかないんだと思わせてくれました。


  • 「あたしも少しばかり癇癪持ちなんですのよ」
     と、アンは溜息をついた。
    「それは結構ですよ。踏みつけにされる心配はまず少なくなりますからね。」

    第一作は特別枠なのだけど、以降ここまで読んだ中で一番好きかも…!
    冒頭、久々にダイアナが登場したことのが、まず嬉しい。
    そこから「夢の家」に移り住んだアンが出会う人々の魅力的なこと…!
    ミス・コーネリアが近所の望まれずに生まれる赤ちゃんのために洋服を縫う場面だけで星5つですよ…ミス・コーネリアほんと最高。
    レスリーには胸が締め付けられた。
    美しくければ幸せになれるのに、と思っていた子どもの頃のアンと、対になる存在でもあるんだよね…。
    ミス・コーネリアの存在も、レスリーの描き方も、モンゴメリの中心にフェミニズムがあるなぁと改めて思う。
    そして、ジム船長…!うえーん、ジム船長!大好き!大好き!
    もちろん、アンとギルバートもとても良かった。
    何度も皆に会いに戻りたい。

  • アンの新婚生活が始まりました。前作のアンの新婚時代の話は、実はこの本の20年後にリクエストに応えて書いた本だったんですね。
    そうするとアンとギルバートが恋愛関係になった次作でこの新婚生活なので、確かにちょっと唐突な感じがしないでもないです。
    本書でも基本的にはアンが周りの人々と溶け込むにしたがって、周囲も幸せな方向に向かっていくという内容です。
    アンの第一子の死産という悲しいエピソードもありますが、おおむね明るく楽しい新婚生活です。マリラも度々新居を訪れるので個人的にはホッとしました。あれだけアンを愛しているマリラが疎遠になるなんて悲しいですからね。
    正直ネタ切れ感が否めない部分もありますが、水戸黄門と同じでアンとその周囲の人がご健在であることが確認出来ればいいのであります。
    いい人に囲まれていい人生を送る話を読む、という本になってきているので読んでいて精神衛生上は非常に良いです。その代わり刺激には乏しいと言わざるを得ない。いや、登場人物も魅力的だし盛り込まれたエピソードも読ませるものではあるのですが・・・。
    次からは読むか読むまいか思案中。

  • ギルバートと結婚したアンが、フォアウィングスの小さな夢の家で過ごす、新婚生活を描いた作品である。

    幸せいっぱいのアン。夢の家には幸せがあふれている。
    フォアウィングスでも、陽気で実に豊かな冒険譚を語るジム船長、男の悪口をいわせたら右に出るものはないミス・コーネリア、そして美しく悲哀にみちた女性レスリー。素敵な人々、美しく輝く景色に囲まれて、アンは蜜月を過ごす。

    ただ、驚いたのは幸せばかりではない、ということ。
    アンがあんなにも悲嘆に暮れ、嘆き悲しんだことがあっただろうか。幸せに満ちたアンシリーズで、最大の悲しい出来事であったに違いない。

    ここから先はネタバレです。

    そう、ジョイの死。
    まさか、あんなにも幸せに満ちたアンの赤ちゃんが亡くなるなんてストーリーがありうるのかと。ある意味、なんてリアリティのあることか。

    あとは、レスリー。
    ちょっとわかる。幸せなアン夫婦には近づいては傷つくだけとわかっていても…寂しいのだ。でも、羨んでしまう。そりゃそうだろうなあ。でも、かといって見捨てることもできない…。アンとの友情は悲しみや切なさをともなった、今までと少し異なる大人の友情といったところ。


    夢の家を離れる。これもちょっと現実的。
    アンは嘆くけれど、でも、案外すんなりとギルバートに従う。意外と現実的。ちょっとこれも驚き。
    なんだか、アンも大人になっているんだな、と。


    夢の家は甘くて、でも切なくて。
    今読んでみて良かったと思う作品でした。

  • 赤毛のアンシリーズも6作目になりました。

    ギルバートと結婚したアンは、アヴォンリーのグリン・ゲイブルズを離れ
    フォア・ウインズという、港のある海辺の街で医師の仕事をする
    ギルバートとともに新婚生活を始めます。

    新しく住まうことになる古い小さな白い家。着いた駅から
    家に向かうまでの道中の風景や、出会う人、アンの目に
    初めて触れたものや
    見えたものに対して、想像と期待を膨らませる光景は、アンが初めて
    グリンゲイブルズにやってきたその時と何ら変わりなく
    いつもながらのアンであることに嬉しくなり、いつまでも
    こんなふうに少女のようであって欲しいと願いつつ、この時のアンよりも
    ずっと年上である自分も、いくつになってもアンのようにありたいと
    心くすぐられる想いがしました。

    そしてここでも神秘的かつ、とても感動的ないくつもの
    新しい出会いが待ち受けていて....

    ミス・コーネリアス
    レスリー・ムーア
    ジム船長
    そしてジェム坊や。。

    アンは小さな子の面倒をみたり、世話をやいたりすることが得意で
    とても頼もしいのですけれど、年配のご婦人とすぐにうちとけてしまえるのも
    天性の持ち主といえますね。

    レスリー・ムーアとのちょっとした心のすれ違いに心を痛めるアン。。

    ジム船長のお話は、ひとつひとつの言葉全部が心に響きます。
    生活手帳読んでみたい...。

    これまでのアンシリーズの中で、いちばん印象的な章かもしれません。
    第一章で初めてアヴォンリーの村へと向かう、あのきらきらとした
    アンとも重なります。

    そして改めて、これは人間模様を描くルーシー・モンド・モンゴメリの
    作風そのものに大きな魅力があると感じます。
    読めば読むほどに。

  • 京都女子大学図書館での請求番号は、「081/Sh612/Mo-4-6」です。

    「赤毛のアン」シリーズの5作目で、主人公アン・シャーリーの結婚後の話です。自然の描写がとても綺麗です。

  • あたしも大きい家より、小さい家に住むほうが好きです。

    ジム船長に泣きました。


    気がついたらお手伝いさんがいた・・・笑


    つらいこと、障壁を乗り越えて
    ますます素敵な女性になっていきます。

    新婚生活いいなぁーー

  • 1917年 カナダ

    んー・・・特にこれといって不満な無いんだけれど
    アンが立派に大人になってしまい
    どちらかと言うとアンの周囲の人に視点が中心になってしまったのが
    少し寂しいかも。

  • レスリーが幸せになってよかった、、、。
    ギルバートの医者としての義務もよかった

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