- Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102142035
作品紹介・あらすじ
何度も警察のお世話になっている風来坊フランク。そんな彼がふらりと飛び込んだ道路脇の安食堂は、ギリシャ人のオヤジと豊満な人妻が経営していた。ひょんなことから、そこで働くことになった彼は、人妻といい仲になる。やがて二人は結託して亭主を殺害する完全犯罪を計画。一度は失敗するものの、二度目には見事に成功するが……。映画化7回、邦訳6回のベストセラーが新訳で。
感想・レビュー・書評
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ハードボイルド
実際の事件がもとになってるらしい(ネット情報)
ガサガサした乾いた西の風を感じる文でよかった詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
旧訳を読んで以来の再読。旧訳を読んだときは当たり障りのないよくある感じのストーリーで、ほとんど印象に残らない作品といった記憶だったが、今回はまったく異なる読後感。シンプルなストーリーながら非常に文学的だし、男女関係の本質を捉えている感もあり、何度も映画化されているのがよく分かる。旧訳を読んだときは自分がまだ若く、心に余裕がなかったのだろう。
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面白かった、間がないから3だけど3.5って感じ。
あまり新鮮さはなく、シンプルな筋書きだったけど後書きを読んでみて、確かにキャラクターがよかった。
どちらもありがち、だからこそ親しみやすく、話の中で裁きを受けるがザマァみろとは思わない、同情を誘う印象だった。
男女の恋愛を描いているが、決して美化されていたり綺麗で尊いもののような書き方はされておらず、現実的で愛情以外の憎しみとか、めんどくさくなる気持ちとか、居酒屋で夫婦事情の重めの愚痴を聞いている感じだった。それが良き。
名作!!って感じはないけど、皆んなから親しまれてる昔からある作品って印象でした。地元の定食屋 -
世界文学全集38の中で読んだ。津村の読み直し世界文学の1冊である。あまりにも有名なので読んだ気になるし、映画で見ていたのであろうとも感じられる。殺人を犯して最後は死刑となるという結論であるが、殺人までの経緯があまりにも省略されている。
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読んだのは1963年に新潮文庫から出たもの。
翻訳された言葉たちに、こう、時代を感じた……。
フランクにいい印象はずーっと持てなかったが、最後の一文に面食らった。翻訳された文章から受けた印象のためかもしれない。原文だとどうなのか気になるところ。
他の翻訳者のバージョンでもちょっと読んでみたい。 -
確かに、映像でみたら面白そうだなって思った。
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ふうんとしか言えない
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タイトルは以前から聞いたことがあった古典的なミステリー小説。戦前のアメリカの田舎が舞台で、小説はいかにも昔のアメリカ文学の訳といった雰囲気。想像していた本格推理小説ではなくて、不倫をしたカップルが配偶者を殺して完全犯罪をめざすというストーリー。アメリカの法律や保険金制度が関連した展開で、そこが十分に分かっていないせいか、どうもこの小説の素晴らしさがなかなかわからなかった。
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アメリカはカルホルニア
その場しのぎに明け暮れる若いヤクザな男と
ふれなば落ちん風情の人妻との出会い
その夫婦がやっている安食堂、文無しの男はそこで働きだした
映画では印象的な場面だそうだが(映画化が7回だそう)
文脈からもじりじりと、男と人妻のえもいわれぬ引力が伝わる
そうなりゃどうなる、邪魔なのは中年の経営者のオヤジだ
知略がうごめき、完全犯罪を目指すふたりの努力!
その経過がスリリング
男の独白で書かれている構成なので、うまくいくのか、と思わせるところが憎い
感想が未アップだったので再読す