- Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102148211
感想・レビュー・書評
-
舞台「奇跡の人」が好きだ。何度目かの鑑賞後、この本を読んでみた。
という経緯があるので、避け得ず美化される記憶の後ろに、どれだけの献身があるのだろうと思いながら読んだ。
あわせてサリバン著も読むとよいのではないか。
知性の飢えを知るからこその爆発力があったにせよ、ヘレンは才媛だったのだと思う。そしてサリバン女史も。
稀有な人が稀有な人と出会った話。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ヘレン・ケラーと言えば、高校生の時、見た演劇で知ってるだけだったが、彼女が如何にして概念を獲得していったかに興味が湧き、読んでみた。
彼女の場合、1歳数か月までは目も耳も正常で、世界をそれなりに認識していたという事が、その後の勉強に大きく役立ったのではないかと思った。
有名なウオーターという言葉は、実際に覚えかけていたのを思い出したからであって、全くの生まれつきであったらきっと難しかったのではないかと思う。
それでも、彼女のやり遂げたことは偉業と言わざるを得ない。
弱冠22歳でこの自伝は書かれているということは本当に驚き。
内面の豊かさが生き生きと伝わってくる。
障害を持つ人に大きな希望を与えたのは事実だろうと思う。 -
2018.06.30 読書開始
2018.07.05 読了
2018.07.18 品川読書会で紹介する。
2018.07.20 社内読書部で紹介する。
2019.01.07 朝活読書サロンで紹介を受ける。
http://naokis.doorblog.jp/archives/reading_salon_124.html -
ヘレンケラーの絵本を幼い頃に読んで、何度も勇気をもらった覚えがある。
本書では彼女の生い立ちだけでなく、人や自然との中でどのようなことを感じ、考えたかということが書かれている。
いたずら好きで好奇心旺盛、負けず嫌いで努力家。彼女が三重苦の中でも、とても生き生きとしていたことを知れた。
愛は雲のようなもの。
喜びは自分を忘れることにある。
この2つの言葉はとても心に響いた。
ただ、自伝と書かれていたので彼女の半生が綴られていると思ったが、本書の執筆が22歳の時であり、その歳までの話となっている。
彼女の読んだ本への批評なども書かれているため、エッセイと思って読む方が良いかも知れない。 -
読んでいたはずだったんだが…。
奇跡の人は、どっちだ?という気持ちで読んだ。
でも、ガラスの仮面とか、部分的にしか知らない人だったので、自分で書いたものを読めてよかった。
“ウォーター”が潜在的に残っていた、とは。
そこからぐんぐん、か。
いろいろな経験と年齢をみてびっくり。すごい。 -
ヘレンケラーは目も見えない、耳も聞こえないという不自由な体でありながら私たち以上に勉強ができ、社会に貢献しているのですごい人だなぁと思った。また、私たちから見たら目も耳も使えない体なんて不便で大変そうだなと思うが、逆に目と耳から入る情報を遮断することで、心の目と心の耳の能力が開花されこの世界の心を感じることができるのだと読んで感じた。この心の目と心の耳は忙しい現代の私たちに忘れがちなものだと思う。私も何かで壁にぶつかったりくじけそうになったりしたら、目を閉じ一人きりになって静かに少しでも心の目と耳を研ぎ澄ませてみようと思う。
-
ヘレン・ケラーは恥ずかしながら名前しか知らない人だったので読んでみようと思い読んだ。
窓ぎわのトットちゃんを彷彿とさせる好奇心を大切にする育て方が豊かな人間を生むのだとこの本を読んで思った。
周りの環境が良かったのはヘレン・ケラーの努力によるものであろうと考える。 -
ヘレンは凄い人ですが、本の内容はイマイチでした。
乙武さんの五体不満足もそうなんですが、どうしても私はね!ってアピールに感じてしまう。
想像を絶するような苦難を乗り越えて、健常者以上に人間らしく生きているのは素晴らしいと思いますし、実際私の身に同じことが起きたら、とても耐えられないでしょう。
だからこそ、少しでもその苦労や、創意工夫をもう少し知りたかった。
正直なところ、彼女が好きな本などは、ほんの少しでよかったのでは?と思ってしまいます。
それと、文章も、文章内の行動も、ほとんど健常者のような雰囲気なんですよね。
成長後に書いたものだから仕方ないですかね。
エンタメ性の高い、原田マハの本を先に読んだのが失敗でした。あれは面白かった。
内容的に少し期待はずれということで、低評価になってしまいました。
あまりオススメしません。 -
再読本。
目も見えず耳も聞こえないかつての幼き少女が、大人になり、ここまで強く美しい文を書いていることがにわかには信じ難いです。
けれどこれが真実。
もちろん彼女がこの奇跡のような人生を歩んでこられたのはサリバン先生のおかげ。
サリバン先生なくしてヘレンの後の姿はなかったのです。
驚くべき点は、ヘレンに手を差し伸べてくれた人たちの中に電話を発明したベルがいたこと。
こんな偉人までもがヘレンの教育に手助けをしていたのです。
この本を読むと教育の有り方について考えさせられます。
ヘレンは周りに恵まれていた。
サリバン先生の存在はもちろん、家族の愛、優しい友人たち、包み込む大きな自然、協力を惜しまない幾人もの大人たち…。
ヘレンの元々持つ愛され体質もあったのかもしれません。
ただ、現代においてこれだけ濃密な環境を与えてあげるのは大変に難しいと思います。
都市化が進む中、そろそろその空洞化に対処していかないと現代の子どもたちはあまりにも可哀想だなと思いました。
2013.08.16