- Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102149126
感想・レビュー・書評
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有望な飛び込み選手のジェームズは15歳。養子であることをオープンにしている両親との仲もよく、幸せに暮らしていた。ある時、自分の誕生の秘密について知りたくなった彼は、自分がもらわれた時に持っていた、小さな蛇の形の石を手に旅に出る。ジェームズの産みの母親の過去の物語と、現在のジェームズの旅が交互に描かれていきます。すべてを知ったジェームズは・・・。
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生みの親をさがす、サニー少年の旅物語。
こどもがおとなになるための、イニシエーションのような。そんなお話。
親とこども、二つの異なる視点によって、物語が進んでゆく。
「幸せなの?」と母が問う。
こどもはうなずく。
ふたつの線が、一瞬だけ、交差する。
このシーンが、とても印象的。 -
青春小説?
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おもしろかった!久々に一気に読んでしまった。キッチンも結構早かったけど。<br>
いいね、やはり少年というのは。そして何か一つのことに一生懸命になってる姿も良い。
あらすじは飛び込みでオリンピックに出られそうなほど上手な少年が、本当の生みの親を捜す旅をするけど、養子としてもらわれた両親がやっぱり本当の親だと確信する話…かな?<br>
少年の話が進むのと平行して生みの親の事情がぽつりぽつりと語られていくのがよかった。<br>
少年も生みの親も幸せでよかった。<br>
あと生みの親が住んでいる場所が羊とか鳥とか花とか自然がいっぱいで素敵やった。何にもなくて少年は苦労したけど自然ってやっぱり好きや。<br><br>
この本を読んだきっかけは本屋でみかけてピンときたから笑。<br>
私もコツコツと読み続けてきてようやく24冊目。そろそろ自分の好みがわかってきたのかしら? -
主人公の視点と、決して交わらない別の誰かの視点が同時に進行して今までに無い感覚を覚える。
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飛び込み選手の15歳の少年、ジェームス。養父母に育てられた彼は、自分の出生の秘密を知るため、わずかな手がかりをたよりに旅に出る。
謎解きと冒険のひと夏は、読んでいる方もドキドキさせられる。そのドキドキ感を高めるのが、時々挟まれる実母のモノローグ。クライマックスでモノローグと現実がリンクするとき、じわっと涙があふれる。決してお涙ちょうだいではないのに、おさえた描写がかえって胸にくる。
残念ながら絶版のようだが、図書館などで見かけたら是非手にとってほしい。ちなみに、親本のタイトルは「アンモナイトの谷」だが、こちらのタイトルも私は好きだったな。