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- Amazon.co.jp ・本 (374ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102161425
感想・レビュー・書評
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ソ連が葬り去ったババコフの著書のありかを知ったハリーは、モスクワに向かう。だが、そこに待ち受けていたのは異常極まりない国家の罠だった。一方、エマは宿敵と法廷で対峙することになり…。
J.アーチャーの70歳を超えてもこのストーリーテラーぶりには感心するけれど、いまどきソ連の話をされても…。何だか登場人物たちの魅力が薄れていくような気がした。
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前作で色濃くなったコン・ゲーム色は今回も同じ。むしろ、前作よりも洗練されてより面白くなった気がする。
第5部は1964年~1970年まで。この間、主要キャストの身に色んなことが起こる。まんべんなく起こる。大河ドラマからサスペンスに完全にシフトチェンジしてますね。そして本作品ではサスペンスに社会的要素が加わっている。これは作中の年代が現在に追いついてきたからでしょう。後半のハリーを取り巻く展開は緊迫していて面白かった。タイトルの意味にも納得。
復讐劇の方も読み応え抜群で、企業買収から名誉毀損の訴訟まで行きつく間もなく襲ってくる。些細な判断ミスがのちに大きな災難となって返ってくるようで、立派な一族でも時にはやらかしちゃうんだなーと、人間臭さも垣間見えて味わいも深まった第5部でした。
予定では全7部。でもそれぞれが公私共に抱えた問題は残り2部では解決できなさそう…。