スノーグース (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (171ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102168028

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  • ギャリコの代表作。
    老人と少女と雁の紡ぐファンタジー。
    ダンケルクなんて言う地名も出てきます。

    併せて収録の「小さな奇蹟」もいい。

  • 動物と人間の物語3編。交流というよりも、人間と動物それぞれが同じ方向を向いているけど、やり方は違う、みたいな感じ。

  • ・スノーグース
    ・小さな奇跡
    ・ルドミーラ

    映画ダンケルクが話題だったときにたまたま読んだ。スノーグースはそのダンケルクが重要な鍵となる。ジェニーの肖像を思い出した。

    小さな奇跡、ルドミーラはキリスト教に関わる話。

  • このなかでは表題作の「スノーグース」がやっぱりいちばんかなという感想ですが、あとのふたつ、「小さな奇蹟」「ルドミーラ」もよくないわけじゃない。しかし、三つともそうではあるのだけれど、あとのふたつのほうが、キリスト教的な色彩が濃いです。もう、キリスト教は土着の宗教だ、といってしまいたいくらい、生活の土台にキリスト教があって、その価値観のうえで成り立つ短編でした。「スノーグース」のほうが古い作品なのに、まだ現代的でした。三作品に共通しているのは、報われないものを描いていること。そして、報われないながらも、その主人公たちの気持ちや心構えが清いがために、彼らを主軸とする物語がうつくしい。さらに、奇跡というスパイスを作者がふりかけて、なにか、聖なるものごとへと物語を昇華させているふうでもあります。日本人からすると、キリスト教的すぎてうけつけない、と毛嫌いしてしまう心象を持ったとしてもおかしくないかなあと思いました。まあ、そうであっても、「聖性」というんですかね、そういったものは、宗教の垣根を超えて、読む者のこころにひしひしと伝わってくるのではないでしょうか。

  • 『スノーグース』『小さな奇跡』『ルドミーラ』いずれも泣きそうになる名作。不遇な状況にあっても腐らずひたむきに生きていく者の美しさが描かれる。『ルドミーラ』で語られる「祈り」と「人に認められたいと思うこと」についての記述がよい。

  • ギャリコを初めて知り、初めて読んだのがこの作品です。スノーグース・小さな奇蹟・ルドミーラという三つのお話が収録されています。どれも動物が絡んだお話でした。表題作であるスノーグースが面白かったのはもちろんですが、私としてはルドミーラがお気に入りです。
    この1冊には様々な形の「奇蹟」が描かれています。日常生活に少し疲れてしまった時に、周りにある小さな奇跡に気づかせてくれる、そんな作品だなぁと思います。

  • 「小さな奇蹟」の中の花束が昇りつめていく場面がとても鮮やかで好きです。

  • 大沼のそばの燈台小屋に住む画家のラヤダーは、野生の鳥たちだけを友だちにひとりっきりで暮らしていた。

    ある日傷ついた白いグースを抱いた少女が燈台を訪れて…。

    孤独な男と少女のひそやかな心の交流を描いた表題作ほか、動物への暖かな眼差しで描かれた「小さな奇蹟」「ルドミーラ」の二篇を収録。

    『ジェニィ』『雪のひとひら』のギャリコが贈る、永遠に愛されるファンタジーの名作。

    [ 目次 ]


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    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 「雪のひとひら」に続き、ギャリコの小説は2冊目。
    表題のスノーグース、他2遍の3つ短編を収録しています。

    どの物語も心の中に溶けていくよな、優しさの切なさのある物語でした。

  • この本がもとになっているアルバムCamel「Snow Goose」が好きで手にとった。こんな優しいおはなしひさしぶりに読んだよ~

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著者プロフィール

1897年、ニューヨーク生まれ。コロンビア大学卒。デイリー・ニューズ社でスポーツ編集者、コラムニスト、編集長補佐として活躍。退社後、英デボンシャーのサルコムの丘で家を買い、グレートデーン犬と23匹の猫と暮らす。1941年に第二次世界大戦を題材とした『スノーグース』が世界的なベストセラーとなる。1944年にアメリカ軍の従軍記者に。その後モナコで暮らし、海釣りを愛した。生涯40冊以上の本を書いたが、そのうち4冊がミセス・ハリスの物語だった。1976年没。

「2023年 『ミセス・ハリス、ニューヨークへ行く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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