金春屋ゴメス

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 85
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103003113

感想・レビュー・書評

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  • 作りこまれた世界が何となく居心地が悪い
    作者の理想としている江戸の世界が合わないのだと思う
    作者の目線は現代から眺めている江戸の世界であるからではないか
    時代小説の醍醐味は書き手が見えず
    その世界にいつの間にか誘われ
    読み手もその時代に生きている感覚が心地よいのだと思う

  • 2010/11/23 予約 11/27 借りる。 
    2011/1/15 結局最初数ページしか読まずに、返却。

    作者の講演会があるというので、興味を持ち借りてみた。
    本は面白そうだったが、時間がなく 読まなかった。

    内容と著者は

    内容 :
    竹芝埠頭から舟に揺られて江戸国に着いた!? 
    大盗賊も疫病神も思わず黙る、容貌魁偉、冷酷無比、極悪非道、厚顔無恥な「金春屋ゴメス」
    こと長崎奉行馬込播磨守に雇われた大学生、辰次郎の運命やいかに!?

    著者 :
    1964年北海道生まれ。東京英語専門学校卒業。
    「金春屋ゴメス」で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞。

  • 近未来の日本、全てに便利になり機械化自動化が進み
    科学も産業も進んでしまった日本で、
    全て人の手を介して行われたいた江戸時代を
    懐かしむ一部の学者やお金持ちの人々が
    関東地域に江戸を摸して作った江戸国。
    独立国を自称してはいるが、実際には日本の属国扱いに。

    江戸に入るには厳しい審査が行われ300倍の競争。
    幼い頃、江戸で治療不可能な病で生死をさまよう主人公は
    人道的措置で日本に。
    一度江戸から日本に戻ると、江戸には戻れない。

    江戸を恋しがる病床の父親に代わって、江戸のお守りをもって
    入国した主人公『佐藤辰次郎』。
    一緒に入国したのは経産省出のエリートでありながら
    どっぷりの江戸フリークである自称『松吉』と
    世界中を旅して周り、行ったことのない江戸に入国した『奈美』

    入国するには携帯電話はもちろんのこと
    医薬品、工業製品を始め江戸当時になかったものは
    持ち込み厳禁。
    コンタクトレンズが必要な人は、入国前のレーシックを受けよと。
    もちろん日本から病原菌を持ち込むことは、
    伝染病のおそれもあるので、できる限りのワクチンも打つ。
    そんなこんなで、三人はそれぞれ身元引き受け人の元へ。

    辰次郎が300倍の難関をたった一度でビザが発給されたわけは
    久々に起こってしまった罹患すると死に至る謎の伝染病を
    解決するために秘密裏に入国が許されていたのであった。。。。

    辰次郎はそこで長崎奉行の配下の元へ。
    それは規格外の人物であった。

    次々と事件が起こるが、初めはひ弱な現代人だったが
    揉まれるうちに。。。。

    痛快なストーリーは日本ファンタジーノベル大賞に輝く。

  • 設定が斬新!文明が発達し、月に人が住む時代。北関東から東北にかけて、「江戸」という独立国家がある。そこには将軍がいて、侍がいて、まさに江戸時代!江戸へ入国できる人数は制限されていて、なんと300倍の競争率。江戸で生まれ、日本で育った辰次郎は、江戸への入国許可が降り、裏金春で働くことになる。時代小説なようで、ファンタジーでSFで。こんな設定を思いつくだけですごい!

  • 「人の歩むべき道を究める純粋な心は、雪の白さよりも白し」六花落々の西條作品に惹かれ、読み始めたファンタジーノベル大賞のこの作品。同じ筆から生まれた作品?暫し茫然、読みは見事に外れ鎮座していた感動が、作品のうねりに合わせて踊り出す。時代物、ファンタジー、バイオテロの大風呂敷の舞台に乗って奇想天外な話は始まる。とにかく面白く愉しい、そしてちょっぴりの涙。金春屋ゴメスの正体は!言葉の限界を超えて描かれたその容姿性格のイメージ像が、文庫本の表紙に居座ってたのにはビックリ。現代文明の利器に声する風刺を感じます。

  •  作品解説(帯より):300倍の難関を潜り抜け、日本から江戸国へ入国を果たした大学生の辰次郎。連れは、元外資系金融勤務の時代劇オタク松吉(NY出身・24歳)&28ヶ国を渡り歩いた海外旅行マニアの奈美(25歳)。身請け先は、容貌魁偉、冷酷無比、極悪非道、厚顔無恥、大盗賊も思わずびびる「金春屋ゴメス」こと長崎奉行馬込播磨守だった! ゴメスは、辰次郎に致死率100%の疫病「鬼赤痢」の謎を追えと命じる――。
     第17回 日本ファンタジーノベル大賞 大賞受賞

     宇宙旅行も可能な近未来、日本の属領という位置づけで当時の町並みを再現した、科学も医学も全てが当時のままの「江戸」。鎖国状態のため、日本であって日本ではないという設定は面白いが、あまりにも外界との接点がないため、単なる時代物風ミステリで終わってしまっている。
     人物設定についてもただの記号で終わっている人物が何人かいるが、破天荒さの中に人間味を隠し持っているゴメスが素晴らしく、他を帳消しにしている。
     軽いノリの時代物を読みたい方にオススメ。

  • ゴメスが映像として浮かばない

  • (ネタバレ多数)うーん。まあ突飛な設定でツカミはだいぶよかったけども、なんか奇をてらいすぎているというか。すずちゃんがなあ。ちょっと想像おいつかないね。なぜ女性にする必要があったのか最後までわからなかった。お江戸ものと、科学、サスペンス、融合しているようで完成はしていない、そんなかんじ。まあこれでファンタジーノベル大賞を受賞して作家になった記念すべき1作なんだろうから、素人が書いたといえばそうなんだけどさ。なんか、もともと江戸を舞台に、この赤痢菌に絡んだドラマをおもいついて、でも、応募先の“ファンタジーノベル”という条件に合わせて、突飛な背景に無理やりはめ込んだんじゃないかなあ、そんな気になる。こういうバイオテロサスペンスみたいなの、善人長屋シリーズで描いてほしかったなぁ。なんかとっちらかったストーリーでした。

  • 読みにくい。
    登場人物が分かりにくい。
    江戸ができた背景が弱い。
    ゴメスの人相が想像つきにくい。

  • 珍しい設定だけど、時代小説の上をいく感じ?

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著者プロフィール

1964年北海道生まれ。2005年『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、デビュー。12年『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞、15年『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞、21年『心淋し川』で第164回直木賞を受賞。著書に『九十九藤』『ごんたくれ』『猫の傀儡』『銀杏手ならい』『無暁の鈴』『曲亭の家』『秋葉原先留交番ゆうれい付き』『隠居すごろく』など多数。

「2023年 『隠居おてだま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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