- Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103003335
感想・レビュー・書評
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120629
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継父と暮らす兄妹と、継母と暮らす兄弟
思い込みと偶然と悪意が2組のきょうだいを
犯罪へ巻き込む。
暗く、やるせない内容で
ラストのほんの少しの救いがどうなるのかな
あの子たちの未来に光がさしますように -
両親を亡くした兄妹と義父、両親を亡くした兄弟と義母との確執から犯罪が産まれる。普通人を装う変質者がその穴を掻き回す!疑心暗鬼が物語を複雑に交錯して、ありもしない犯罪を駆り立てる。
叙述トリックに読者は心を乱すが、この作家の良心は心理描写の暗転を狙っていて、物語を面白くしたらこうなったと宣うだろう!悪いようにはしない!!それがこの作家の魅力なのだから。又しても作家にしてやられて安堵感で読了。 -
境遇の似た兄弟(兄妹)の話
家族は絶対信じなくてはいけない。
例え血が繋がっていなくても、だ。
たしかに、それが貫かれていたら
こうはならなかったんやもんね‥‥
あ〜悲しい‥
大どんでん返しには、息をのんだ -
強力な地雷が仕掛けられている。それを踏み付けるのがベッドの上であったなら最後まで読み終えなければ眠ることすら出来ない危険さを孕む…それほどまでに面白い「これぞ道尾」と言い切れる一冊。
大藪春彦賞受賞作であるが予想外にハードボイルド色は薄くその代わりに兄弟愛、そして複雑な家族愛の色が濃厚でその人間描写には「さすが道尾」と舌を巻く。
龍のメタファーは「偶然」と見た。二組の兄弟を取り巻く不幸のスパイラルはもたらすのも偶然断ち切るのも偶然でそこには神的なものが存在する。
そうしてラストに垣間見せる優しさは「やはり道尾」なのである -
なるほど
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この作品は血のつながらない片親と暮らす二組の兄弟が親との関係に悩みを抱えて生活していき、ある時、先入観と思い込みが悪意を引き起こし、ある事件が二組の兄弟を交錯させます。
雨と龍というキーワードや逸話が物語に深みを増し、やがて事件の真犯人=龍と二組の兄弟が対峙し、その結果、雨(台風)がやんだ時に二組の兄弟の新たな運命が始まっていくという話です。
事件の中身は「シャドウ」と似ています。 -
なかなか面白いが、設定自体にやや無理があるかなー。
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まんまとだまされたー!
初めて読む作家さんの本は 独特の文脈や 癖に慣れるのに1時間がかかるけれど 引きこまれるょうに読めたなー
まさかの真実にびっくり
最後は若干の後味の悪さを残す感じもあるけど 他の作品も読んでみたい