- Amazon.co.jp ・本 (173ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103078098
感想・レビュー・書評
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毒か薬か、母は震える手でこれを幼児に…。短くなった臍の緒の謎を
推理する表題作のほか、生まれ得たかもしれない子供の像を創る女を
描く「魔」など全4編を収録。ますます深く、ますますミステリアスな
河野ワールド!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
不思議な味わいの短編集。どれもラスト3行くらいの部分に女性の奥底にあるひんやりとした何かが視えるような……。読み終えたらそのことには触れないように、そっと本を閉じて、詰めていた息を解いて、何事もなかったかのように日常に戻る……そんな本でした。
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4編収録された作品集で、私にとって初めて読む河野作品だったりする。どの作品も含みがあったり、余韻が残りまくる幕切れがなんともいえません。飄々として明朗で、独特のおかしみのある作風が印象に残った。 印象に残ったのは、やはり表題作の「臍の緒は妙薬」だろうか。とある老齢の女性の、「臍の緒」を巡る旅である。作品で描かれる生と死に、胸が詰まる思いがしたし、臍の緒を探ることは結局、自分のルーツを、根源を手繰り寄せることなのかなあと思った。 それにしても臍の緒に、そんな効能があったとは。驚愕。臍の緒、大切に保管しておかなくちゃね。 最後の一文が、効いている。しみじみ。
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昔の純文学を読んでるみたい。全然残らなかったけど。
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最初の『月光の曲』が、生理的にムリ!
「ですます」と「言い切り」が混在(!)している文章には、何か著者なりのブンガク的な企みとかがあるのかもしれないけれど、激しく気持ちが悪く、いやー、読み進めるのに苦労したのなんのって。
そんなこんなをひきずって、二編目も、三編目も、まだどこかでいきなり「ですます」になったりするんじゃないか…と、おちおち読み進められやしないのでした。 -
なんだかかんだか腑に落ちない感じ。
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【読書期間】09/03/14~16
[月光の曲][星辰][魔][臍の緒は妙薬]