三人姉妹

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 263
感想 : 57
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103144311

作品紹介・あらすじ

大学を出ても就職せず、ミニシアターでバイトしながら仲間と映画作りをしている水絵は三人姉妹の末っ子。長女の亜矢はある日子連れで実家に戻って離婚騒動に、次女の真矢は不倫を脱し、奇病にもまけず転職に成功。水絵は映画合宿がつぶれて、好きな彼とはうまくいかず、夜中のドライブを楽しんだけど、今度は家族の危機が!三姉妹のゆるやかな毎日を瑞々しく描き心温まる長編小説。

感想・レビュー・書評

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  • なんてことない、3人姉妹の末っ子が主人公で出戻った姉にぶうぶう言ったり自身の恋に悩んだり。
    どんな時でも姉にばれて面倒くさい思いをしたり、助けられたり、兄弟姉妹は家族の中でも少し特別感があると思える。
    3人姉妹が可愛くて楽しそうで羨ましくなった。

  • 上から亜矢、真矢、水絵の三姉妹のお話。こういった日常ものって割と好きで、本作もよかったのだが、後半、水絵とその彼氏である右京くんとのお話に集約してしまい、やや残念。頼りない右京くんと、フリーターでこれまた頼りない水絵との関係のほうが作者は面白く感じたのだろうか。

  • 右京くんが憎くて憎めなくて肝。

  • スラスラ読めてさらさら過ぎ去る
    タイミングの見極め方

  • 仲があんまよろしくない3姉妹ものってあんま読まないな~~~

  • 本全部が「三人姉妹」をテーマに書かれたものと思って読んでいて、それにしては一人ずつに際立った個性があるわけではなく、末っ子の恋愛うじうじ話ばっかりだなあ…
    と。
    読み終わってやっと気付いた。
    短編集によくあるように、収録作品の中のタイトルの一つが、本のタイトルになっていたのでした。
    ぜんぶ水絵の話で、水絵は三人姉妹なわけだから、勝手に感違いしていました。

    家庭に大きな事件や秘密があるわけではなく、末娘の水絵が、フリーターしながら学生時代からの仲間と自主制作映画の製作にはげみ、
    こちらから告って付き合い始めた男の子のことを、『本当は惰性で付き合ってるんじゃないか』『私のこと、本当は好きじゃないんじゃないか』
    『このままフリーター続けたら、家族の当たりがキツくなるんじゃないか』
    などと、延々と、淡々と考えつづけるお話だ。
    お、これから面白くなりそう!(ヒロインの水絵的に)
    と思ったところで終わってしまった。

    しかし…
    面白くなってしまっては、この本的にはまずいのかもしれない。
    なにも成し遂げなかった、何も残らなかった日々だからこそ、後で振り返ったらキラキラして見えるんじゃないか、びびちゃんが、そんなことを言っていた。
    形のあるものを残してしまうと、あとでそれを見て、「つまらない」と感じておしまい、と。
    あ、目からウロコかも。
    何も残っていなかったら、美化することも可能なんだな…
    美化する云々は、私が勝手に思ったことですが…

    とにかく、末娘水絵の、何も残さずに消えて行った若い日々…それを描くのがこの本なのだ。多分。
    残らないものこそが美しい、というのが大島さんの考え方なのだろうか。
    『空に牡丹』も思いだす。

    しかし、無個性とも言える三姉妹だった。
    読み始める前にタイトルから想像をたくましくした、姉妹同士のドロドロな葛藤は無かった。
    (変な妄想して申し訳ない)
    びびちゃんの方が印象的だし、長女の嫁ぎ先の小姑・雪子さんはかなりキョーレツだ。
    そして、男性陣の方が生き生きと描かれ、リアルで「あるある」な感じもした。

  • 2014.11.8 読了

    三人姉妹の末っ子目線の話。

    あまりに淡々と進行してゆく。
    終わり方も スルッと終わって、
    えっ?!Σ(・ω・ノ)ノ 終わり??
    て 感じだった。

  • 『ワンナイト』がおもしろかったので、こりゃいい作家さんに巡り会えたな~と嬉しい気持ちになりながら読んだけど、これはまたすごくつまらんかった…。
    文章がなんともくどい。小説書き始めたばっかりの人!って感じ。こんなにダラダラ書き綴ればいいってもんじゃないよ、と読みながらイライラして、何度も読むのやめようかと思ったけど、とりあえずどう終わるのかは見届けようと半ば意地になって読んだ。けど、読み終わっても特に何も残るものはなかった…。主人公に魅力がないと物語もおもしろくない。

  • 26.5.18
    無職でもまわりと比べて大きく焦ることなく自分のペースを貫いてる水絵が、年下ながら憧れる。
    他人の淡々とした日常のなかにも、ドラマまではいかなくても色々あるもんだよね。
    姉がいたらこんな感じなのかあと思った。
    雪子さんがかっこいい。温さんは人が良すぎ。

  • 就職もせず、フリーターをしながら、自主製作映画を作る、末娘の物語。
    空気がゆるいが、不思議と心地よい。
    年の離れた姉たちに、いいようにあしらわれつつも、あたたかい家族。
    一応、騒動らしきも起きるが、危機的な感じがしない。
    何が起こるでもないけれど、楽しめた。
    http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/post-088f.html

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著者プロフィール

1962年名古屋市生まれ。92年「春の手品師」で文学界新人賞を受賞し同年『宙の家』で単行本デビュー。『三人姉妹』は2009年上半期本の雑誌ベスト2、2011年10月より『ビターシュガー』がNHKにて連続ドラマ化、2012年『ピエタ』で本屋大賞第3位。主な著作に『水の繭』『チョコリエッタ』『やがて目覚めない朝が来る』『戦友の恋』『空に牡丹』『ツタよ、ツタ』など。2019年『妹背山婦女庭 魂結び』で直木賞を受賞。

「2021年 『モモコとうさぎ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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