サーカスの夜に

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103311928

感想・レビュー・書評

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  • 病気の薬のせいで、10歳から大きくならない13歳の男の子が主人公。

    両親が別れてしまい、グランマと住む主人公は、グランマの負担になりたくないということで、家を出てレインボーサーカスという所へ。

    サーカスで色々な人と出会い、成長していきます。

    多分、少年の名前を探す話なのかなぁと。

  • とっても素敵な本でした。
    少年の清い心とまわりのサーカス仲間たちの優しさが感じられるる本でした。
    思いやりと素直な気持ちが大事なんだなと思った。

  • 身体が大きくならないハンデとコンプレックスを持った少年が、育った小さくて狭い世界から自分の意思で世界に飛び出す。サーカスに恋して、サーカス団の中で自分の居場所と役割を見つけながら、成長していく。
    おとぎ話のような異世界感も漂いつつも、現実の地方公演巡業しているサーカス団もこんな感じなのかな?と知らない世界を物語を通じて想像するのも、読んでいて楽しかった。様々な過去を持つ団員たちと出会いと別れてを通じて、また少年が成長する姿は、小中学生に読んで貰いたいなと感じた。
    面白かった。久しぶりに若返った気持ちで物語に入れた。

  • 主人公に感情移入するというより、
    客観的に物語を外から見ている雰囲気で読み進んでいきました。

    舞台設定がどこか海外を思わせる雰囲気が更に
    想像力を膨らまさせてくれました。

    またたまに出てくる想像力を掻き立ててくれる表現などが
    素敵な物語だったと思います。
    ねずみのおならみたいに、ぽわんと甘い匂い、、、とか、
    虹を見ている時のような気分になる、綱渡り師になりたい
    とか。

    そして、むかし、レインボーサーカスで起きた大事件のあった日が満月だった。たまたまその日が満月だったのか、それとも満月がなんらかの形でその事件に影響を及ぼしたのかは定かではないんだけど、
    という場面では、満月ってやっぱり不思議な力を持っているんだなぁ〜と、浸ってしまいました。

    全体的に静かに少年の成長を見つつ、
    周りの人との関わりが温かい物語だったと思います。

    大きく感情が盛り上がることもなかった反面、
    静かにじわぁ〜っと心に染みる感じが良かったです。

  • いろいろな過去を持つ仲間たちは身近に、時に遠目に優しく、少年は綱を渡る。

  • 人を笑わせることは難しい。人生の哀しみを知らなくては、相手を笑わせることは出来ない。孤独を知っているからこそ、皆んなでバカ笑いできる幸せをありがたく思えるのよ。b yローズ

  • とても好きな作風とお話でした。

    少年の成長と、大人たちの厳しい中でのささやかな幸せなど、
    嫌なえぐ味がなく描かれていて
    どこか幻想的で切ない世界観がとてもあっていました。
    外国が舞台ですが外国というより異国という感じで、
    それがまたちょうどよかったです。
    ずっとなにかこみ上げてくるのを我慢しつつ読みました。
    大きな波はなくても静かに感情を揺さぶってきます。

    個人的に悲しみを悲壮感だけで描かないのが良かったです。
    それでも生きていくのだという力強ささえありました。

    登場人物もよかったです。

    図書館の「本日返却された本」コーナーでなんとなくひかれて
    手にとったものでしたがとてもよかったです。

  • どこの国の話ともつかない、サーカスに志願して独り立ちする少年。
    自由で独特の世界が広がっているのだけど、温かくってほのぼのとした空気がずっと流れていて。
    予想だにしない唐突な展開にも、違和感なく溶け込めてしまうのがとっても不思議。
    前回読んだ食堂かたつむりと同様に
    動物を食べるシーンが随所に出てくるけれど
    シチュエーションが違えばこんなにも自然に描写できるものかと
    しきり。
    やはり小川糸さんの比喩はとても素敵。

  • ラストにじんわりきました

  • 文句なしです。
    なんで、こんなにホンワカしたお話が書けるのでしょうか?
    表紙の絵も素敵です!

著者プロフィール

作家。デビュー作『食堂かたつむり』が、大ベストセラーとなる。その他に、『喋々喃々』『にじいろガーデン』『サーカスの夜に』『ツバキ文具店』『キラキラ共和国』『ミ・ト・ン』『ライオンのおやつ』『とわの庭』など著書多数。

「2023年 『昨日のパスタ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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