- Amazon.co.jp ・本 (123ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103335214
作品紹介・あらすじ
160cm、35kgの高校生・赤猪子は、シンガポール・マレーシアへの旅の途中で母親のもとを抜け出し、友人ゾーイーの別荘に身を隠す。それは食べるたびにエネルギーとなり脂肪となって自分の中に蓄積していく、日々の食物から逃れるためだったのだが-。新潮新人賞を最年少で受賞、20歳の新鋭による衝撃のデビュー作。
感想・レビュー・書評
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題材は面白いけれど、一つの文が長くて読みにくい。同じ単語が何回も出てきたり、同じ語尾の文がいくつも続いたりと、文章として読みづらかった。あと情動が乱高下する。
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2019年12月23日読了。
第44回新潮新人賞を最年少受賞、芥川賞候補。
著者は1992年生まれの医師、小説家。
拒食症の女子高生・赤猪子が母親との海外旅行を
飛び出し…。
脅迫観念的にダイエットに取り憑かれる主人公の
いびつな精神描写、行動等々。 -
いずれ俺は立派な骨になるでしょう。強く太い密な骨に。だが埋まったまま骨になれば弱く脆い骨が残るだけです。
(P.102) -
昨年末、妻の友人に肉骨茶をご馳走して頂いたことがきっかけで読んでみた。
後半のダイナミックさは確かに読み応えはありました。
全体のストーリーや結末には、物足りなさを感じましたが、面白かったといえば面白かったです。
作者の今後の作品に期待します。
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新潮新人賞受賞、芥川賞ノミネート作品ということで。
1992年生まれ京大医学部在学中というプロフィールにも惹かれて読んでみたのですが、何が言いたいのかは全然分からなかった。
拒食症の17歳、赤猪子。
母親とのシンガポール旅行から脱走し、現地に住む知り合いの日系マレーシア人のゾーイの元に逃げ込む。
そこで振舞われる脂ぎった肉骨茶(バクテー)の描写がグロテスクだった。
鬼気迫る夕食シーンはなかなかの読み応え。 -
第44回新潮新人賞
第148回芥川賞候補
最近、いわゆる純文学作品を読んでも、さっぱり良さが分からないことが増えている気がする。新人賞受賞作とかだと特に…(これはまあ翻って、つまりその、あれなのですが)
この作品も、何が言いたいのか、何が魅力なのか、さっぱり分からないまま終わってしまった。 -
図書館にて。
この本も「ダビンチ」で紹介されていたもの。
暗い…ひたすら暗い。
どうして主人公の赤猪子が食べること、体に栄養を取りこむことを拒む気持ちになったのか一切明かされないまま、彼女は脅迫されるように食べることを拒み続ける。
登場人物全てが狂気じみていて、脂ぎっている感じ。
むあっとした空気の中をがりがりの主人公が疾走する。
誰も死んだりしないのに、ホラー作品のような怖さのある1冊。 -
芥川賞候補だと、これくらいの中編でもむりやり一冊にして売っちゃうのね。1400円は高いでしょう。1000円切るくらいが妥当。
拒食症なのに吐かずに筋トレでカロリー消費しようというのがちょっと笑える。
肉骨茶は本当はおいしいのだろうが、これを読むと食べたくなくなる。字面の不気味さもあるけど。
主人公の名前が赤猪子(古事記:若いまま老いるイメージ)だけど、十分生かされているとは言えない。
生き辛さが相当な不快感をもって描かれているが、その正体ははっきりとは描かれない。
まあ、次回作に期待したいところだけど、この作風だともう一回読む気にはならないかも。 -
主人公赤猪子の食べ物に対する嫌悪感がハンパない。
読んでいるこちらまでもが、吐き気を覚えたシーンがややあった。
しかし、最後の一文が救いだった。 -
日頃文芸雑誌を読むことはない。
「新潮」なんかには、
こういう作品が載ってるんだろうな、とは思う。
でも新人賞っていうには薄っぺらな気がするのだが。
芥川賞の選評のほうがしっくりくる(http://bit.ly/14ZZ2UU)。
2012 年 第 44 回新潮新人賞受賞作品。 -
作者は92年生まれの京大医学生
拒食症の少女が母との海外旅行の途中で友人宅へ逃亡?するが、一昨日食べすぎた分を取り返そうと強迫的に… -
とくに難しい言葉遣いをしているわけではないけど、多少難読な漢字と、文意を掴みにくくするセンテンスの組合せ、さらには心象風景の奇抜で少し可笑しみある描写等があいまってスッと入ってこない。つまり咀嚼しにくい。それが主人公で拒食症の赤猪子とうまくマッチしていて不思議な臨場感を味わえる。けどスッと入ってこない。なんどか吐き出した。けど咀嚼する。あー面白かったぁ、とはならないけどずーっと余韻を味わうような小説。
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隙をみつけてはカロリー消費しようとする行動が可笑しい それにしても自己中だな
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2013年148回芥川賞にノミネートされた作品ですが残念ながら受賞は叶いませんでした。しかしながらなかなかの作品です。
肉骨茶はバクテーという名でアジア料理店でも見かけます。
大茴香、桂皮、丁子、胡椒、大蒜など漢方系スパイスとポークリブを土鍋で煮込んだ薬膳料理でもあり元々はマレーシア・シンガポールの低賃金の苦力たちが肉屋が捨ててしまう骨に残る肉で作った料理が始まりとの由。
物語の主人公は、うら若い拒食症の女の娘「赤猪子」。
拒食症の女性の精神状態と考動がリアルに心理描写されています。
一方、対比的に健康な友人女性「ゾーイー」(日系マレーシア人)とその使用人であり大食漢アブドウルは対極の好食人間。
ささやかな嫉妬心から始まる悶絶の夕食の末、赤猪子の心理はいかように・・・。
読み応えのある若手作家、高尾 長良氏の作品でした将来がたのしみですね。
読後感=膨満感がそのままつわってきました。
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新潮掲載分、読みました。面白さが分からなかった…。