爪と目

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (125ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103345114

感想・レビュー・書評

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  • 私もダメでした。ストレスが…笑

  • 痛い。

  • 目にコンタクトレンズ、爪にマニキュア、
    現実と自分を分け隔てる緩衝材の役割を果たす。

    最後の「わたし」の行動も、決してホラーなどではなく、
    「『目をつぶればないことになる』なんて甘ったれたことを言うんじゃない」
    という「わたし」の強い決意表明にも思えた。

  • 交通事故で母親を亡くした父1人子1人の家族。父が同じ眼科の病院で知り合った女性と交際を始め、結婚したいのだが、まず始めに半年間一緒に生活をすることになる。この物語の語り手は1人娘の視点から父と彼女の関係•娘と彼女の関係•ほぼ彼女の行動•彼女の日々の生活を語っているものである。
    (彼女は目が悪いため、コンタクトレンズを使用している。)彼女が見ている物はガラスの板から見ている物でありただの物でしか感じていない。彼女にとって人もただそこにいる存在に映っていると感じた。

  • 「おはなしして子ちゃん」と比べてしまうと、
    気持ち悪くて気持ちいい感じと言うよりは、
    「う~。こえ~!」
    って言っちゃう作品。
    「ぞわ~っ」って寒くなった。

    ラストが怖くて、またまた、
    「は~っ!なんつー天才。」
    って思った。

    ずっと追いかけて行きたい作家さん。

  • 数ページでギブアップ。肌に合わない。

  • こわいこわい。

  • 確かにまさしく芥川賞取りそうな、良い意味でなかなか怖い本でした。皮膚感覚を味わえるざらりと残る良書です。

  • ホラーだったんだ。
    さっき他の人のレビューを見て初めて知った。
    芥川賞はこれからの人たちにあげるものだと再認識。
    頑張って読んだが、個人的にはお勧めはしない。これからの作品に厚みが増すことに期待。

  • 怖い怖い。
    3歳の女の子と父親の再婚相手の話。3歳の女の子はお菓子を食べ続けたり、爪を噛み続けたり。。。3歳の女の子の語りで再婚相手のことを「あなた」と冷たく突き放す言い方で進んでいくのが奇妙で怖い。

  • ホラーだったのね…。
    表題作と他短編が2編あった。
    表題作より、最後のチビッコ広場が面白かった。子ども達の何処にでもあるこわーい噂。何でもない話なのに、最後、ぞくりときてしまった。

  • 3作ともちょっと物足りない。親子関係の描き方に作り物めいた違和感が強すぎ。作者の意図がそこならしてやったりでしょうが。

  • あなたあなたと語っているのはどこの誰だと最初の方を読み返してしまいました。三歳の女の子が、父親の恋人のことをあなたと表現していました。三歳の女の子も、父親も父親の恋人も、亡くなった母親も理想の子ども、父親、母親、恋人の役割を全うしようとする半面、お互いが顔を合わせない時間帯に、お互いが知らない誰かに対しては、本来の自分のどうしようもなくいい加減なところを存分にさらけだしているお話でした。すれ違いがあってこその家族なのかなと思わせる話でした。

  • 課題図書 読みました

  • 最期は痛かった、イタタタ…。
    レビューでは3歳児が語っていると思われている方が多いようですが、これまた別のレビューにある'大人になった「わたし」の回顧録'というのを知っていたので違和感はなかったです。

  • 芥川賞の選考方針ってどんなものなんだろう?
    本書よりもむしろ選評を読んでみたい。
    淡々とした文体と、感情の見えない登場人物たちが相俟って、何とも言えないいやぁな読後感。
    ホラー?と言うほどではないのかも知れないけど、ちょっと薄気味悪い。
    残念ながら、あまり自分には合わなかった。

  • う〜ん。私の読解力では難しすぎて理解不能(^=^;
    まったく意味がわからないので感想書けません(^=^;

  • 第149回芥川賞受賞作です。
    最近、NHKに出演されているところを見ましたので、ちょっと読んでみました。
    とても薄い本なのでさらさら~と読めますが・・・
    爪と目はホラーなの?
    良くわからない・・・

  • 何だかホラー小説を読んだ気分になってしまった。

  • ゆるふわ系ホラーですかね。読んでみて女性改めて超怖ぇとも思ったしでも毒のある女性ってなんか魅力的ですからねアヴリルラヴィーンとか可愛いですし( ´▽`)読み始めは人称がどうなってんのこれっって感じでかなり読みづらいな、と。しかしだんだんと引き込まれますね、特に人の器官(パーツ)を細部までまるで顕微鏡で覗く感じは気持ち悪いというよりは、ああ人間て所詮細胞の塊なんやなっていう諦めなのか悟りなのかよく分かりませんがなんだかそこに共感したのであります。イメージはBjörk - Hidden Placeだね。 http://youtu.be/l2loVEqBW5Q ちびっこ広場はちょっと泣けます。

  • 独特の読後感。
    3歳の子どもの語る細部描写が淡々と続き
    事故~だったのかどうかさえ読み終えてさらにわからなくなる(疑問がわく)~で
    なくなった父の元妻の生活の足跡。
    無関心な男にも共感できず
    また、元妻の行動をなぞっていく女にはなんともいえない気持ち悪さを感じずに入られない。

    最後まで読んで、読み終わってじわじわと怖さが沸き起こる。

    もしかして、元妻の死は事故ではなくこの子の意図したもの?
    女は光を失うこともあるかも…
    自分から食後に歯磨きをするような3歳児は、
    そう躾けられた母と愛情あるコミュニケーションというよりは
    そうならなければならなかった何かが存在したのでは?と
    様々な角度で想像力が掻き立てられる。


    受賞作もそうだが
    単行本の収録作品

    しょうこさんが忘れていること

    ちびっ子広場

    も、同じように読み手の想像力が否応にも掻き立てられ
    抑えようとしても頭が回転する感じでぞわぞわとした
    怖さがあとからあとからわく感じ。。。
    そこが著者の狙いだとすると
    恐るべし、という一言しか出ません。



    余談ですが
    小学生の頃読んだ漫画
    わたなべまさこさんの聖ロザリンド(?だったかな)と同じ怖さ。
    40年近くたってもいまだにあのショックから抜け出せない私は
    藤野さんの作品はほかはもう読まないかもしれません。

  • ブッククラブ 課題図書

  • 最初人物関係がわかりにくく、次第に理解し始め、その関係性にのめりこみ、だけど、読み進めていくと何とも嫌な後読感。

  • 芥川賞らしい。
    これまであまり芥川賞の作品は読んだことはないけれど、どこがいいのか?
    さっぱりわからない。

    書き手の視点?
    どうもこういういかにも女性が書いたような文章は自分には合わないと感じる。

    他の人の書評を読んでもピンとこないし、さっぱりわかりません。
    自分の読解力と感受性に自信がなくなるなぁ。

    幼児の視点で継母の不倫を見つめるという設定なんだけれど、
    よくいそうな女性ではありそう。
    なくなった実母もよくいるタイプ。

    女性作家は不倫が好きなのか?
    男性作家もご多分に漏れず実際の噂というか本当の不倫話しを聞く。

    作家の実体験と願望が出ている感じがするだけで作品の理解に頭が回らない。

    「しょう子さんが忘れていること」
    こちらも何が言いたいのか不明?

    「ちびっこ広場」
    これだけは少しまとも。
    それでもパーティーでの食べ物の描写が意味不明?
    主眼の子供とのやり取りだけの描写にすればわかりやすいのに。。

  • 父の不倫相手であった義母を子である幼稚園児の私が綴る物語。客観的でともあれば冷めた大人の目線がわざとらしく感じられなくていい。ラストを読んで表題がすとんと落ちた。装丁が話をあますことなく伝えていて印象深い。

  • やっぱり不思議な、独特な世界を持っている人だなぁと感じた。勝手に思うところでは、卵の殻を使って描いた精密画を文章で表したような...精緻さと薄気味悪さと、全体を見たときの少しの恐怖。

  • 自分の父親と女の人が再婚するのを子供の目線から語っている小説ですが子供の目線から知り得ないような情報も多く語り手が子供なのか女の人なのかよく分からなくなってくる不思議な小説でした。

  • 本屋さんで平積みになっている表紙のイラストが印象的だった。
    読んでみて、まんまやねんっ、と思った。シンプルで端的。とても良い装丁だと思う。

    だれが書いているの(語っているの?)と思わせる導入部分は、ぐいっと引き込まれて面白かった。
    あなたと呼ばれている女とその母の関係は、女子同士他人事とは思えない感じがした。女と私は幸いキャラと感性が違っているので、ホッとした。

    女の子(語り部)と女(継母)が、うまくいっているのだと最後まで信じたかったなぁ。

  • 中短編、3編。
    『爪と目』『しょう子さんが忘れていること』『ちびっこ広場』
    『しょう子さん‥」が入院している老婆の心理を描いて怖い。川端君とは一体なんなのだろう。

  • 芥川賞受賞作.だが,自分の読解力が足りないのか感受性がないのか良く分からなかった.

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著者プロフィール

藤野可織(ふじの・かおり)
1980年京都府生まれ。2006年「いやしい鳥」で文學界新人賞を受賞しデビュー。2013年「爪と目」で芥川龍之介賞、2014年『おはなしして子ちゃん』でフラウ文芸大賞を受賞。著書に『ファイナルガール』『ドレス』『ピエタとトランジ』『私は幽霊を見ない』など。

「2022年 『青木きららのちょっとした冒険』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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