- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103351955
作品紹介・あらすじ
「検察側、完黙崩せず」実在の未解決事件の奥に待つのは光か、更に深い闇か。小4男児が自宅を出たまま失踪した。時効目前の15年後、子供の骨を持ち運んでいた女が殺人容疑で逮捕される。女は苛烈な取り調べにも沈黙を貫き、判決は無罪。――やがて別の失踪事件との間に奇妙な共通点が浮上する。実在の未解明事件をベースに、あの福田和子にも擬された「沈黙の魔性」を描く実話ミステリーの新境地。
感想・レビュー・書評
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小学4年の男児が、自宅を出たまま姿を消す。
この男児と言葉を交わした母子家庭の母、響子が15年後、再婚相手の夫の殺害容疑で逮捕されるが証拠がない。
保険金目当てに夫を殺害し、火災を発生させたにしては、不明な骨片と灰。
男児不明の件と前後して、中学女子の失踪事件も浮かび上がり…。
これはどう関係するのか、と。
何が真実で、何が嘘なのか、全くわからなくなってくる。
年数が経てば経つほど不透明なまま終わってしまっている。
響子のやったことは、どれだけなのか?
完黙すれば、お手上げなのか…。
実在の未解決事件をベースにした小説であるだけに、読んでいても心情が掴めずとても難しいと感じた。
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現実に起きた事件を元に、ノンフィクションノベル作家が調査し、事件の本当の顔に迫る、という小説。
事件自体が本当に現実に起きたもののため、どこまでが真実でどこからがフィクションなのかとてもわかりづらい。
そして、現実の事件が未解決なため、この本のなかでも結論は出ていない。
ものすごくもやもやの残る内容だった。 -
結局どういうことだったのか?
想像がつのる。
実際の事件を知らなかったので、調べてみたくなった。
真実は闇の中。。 -
2023/06/21予約 21
初読み作家さん、半年待ちで読み始めた。
結局、何がどうなのかわからなかった。
私の理解力不足なのかな。
残念。 -
結局どういう事だったのか…
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「篠山君事件」と「望月留美さん誘拐事件」の2つが絡み合う複雑なストーリーが展開されるが、読破後の感想はかなり複雑な感じで、結局何だったのかという思いばかりだった.三藤響子が2つの事件に関わっていることは確実ながら、証拠はでてこない.作家の前田が克明な調査をするが真相はつかめない.キーになる人物は関根洋介と妹の小絵だが、多くの人物が登場し彼らが複雑に絡んでいるのは読み解くの苦労した.30数年前の事件を追いかける苦労を厭わない前田の執念はどこから来たのか?
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実際にあった小学生誘拐事件と女子中学生誘拐事件。二つを絡み合わせたルポ風小説。いまいちスッキリしないまま読了。
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何かモヤモヤした読後感。
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1984年2月札幌で起きた小学生誘拐事件と、1991年に千葉市で起きた少女誘拐事件にヒントを得て書かれた物語。事件を題材に小説を書くため取材をしている作家の目を通して語られるという趣向であり、ところどころに実際の事件の際の報道や裁判資料が使われていたりするので、臨場感に富んでいて、先へ先へと興味をそそられる。ただ!現実でも解決には至っていない事件なので、真実は最後まで明らかにはならず、読者の想像に委ねられている。解明することの難しさもよく伝わってきて、読み応えがあった。