- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103507246
作品紹介・あらすじ
人生は、にがいのだ。大阪で36年、猫と暮らして22年。7年間の人生の記録。生活史研究で知られ、大阪と沖縄、そして音楽に魅せられた社会学者が綴る、発見と内省、諧謔と哀切に満ちた日記。ウェブマガジン「考える人」の人気連載に、最愛の猫とのかけがえのない日々を書き下ろした「おはぎ日記」を併録。
感想・レビュー・書評
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こういうことはあまり多くはないんだけど、「いつもなら絶対に寝ている時間帯(AM3〜4時)になぜか寝れずに起きている」って時に、ひとりぼっちで岸先生の本を読みます。なんだろう、ふと自分の人生のことを考えてしまうからでしょうか。
「にがにが」ではありつつも、おでんのおだしのような本でした。後半は読んでいて堪らない気持ちになり、家を飛び出して開店前のコメダ珈琲に並んだりして。 -
1か月くらいかけて、やっと読み終えました。
『にがにが』はα波が出るのか、読むと眠くなって進めなかった。
全体的に飲んでる記述が多くて、楽しそうでした。おさい先生のイラストがよい。
『おはぎ』は死んじゃうんだなとわかってて読むの、辛かったです。 -
社会学者の日記がこんなに面白いとは思えないだろう。日々の仕事のことはもちろん学生や教授とのやり取り、妻と愛猫との関係性、気取りなく飾りなく赤裸々にいい加減にありのままを曝け出す姿。どこか親近感があり、大いにシンパシーを感じる。
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愛してるって書かなくても言わなくても、愛してるって伝えられるんだなって。最後のページのおはちゃんの写真見て、岸さんに似ていてびっくりした。
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岸政彦の本は結構読んでて、特に「断片的なものの社会学」に感銘を受けたのだ
社会は街の人ひとりひとりによって成り立っているんだなぁという実感というか。
で、この本は岸政彦の日記なのだが、面白い。日記本でこんなに面白かったのは初めてだ。植本一子でもここまではなかった。
それは、岸政彦の本が好きだったからだろう。
この人こんな風に考えて生きてんのか、と笑
尊敬する人の頭の中を覗いてる感覚
おはぎ日記は泣いた。 -
岸政彦「にがにが日記」https://www.shinchosha.co.jp/book/350724/ 感情表現なんて何もない短文を淡々と積み重ねているのに読んでいると胸に迫ってくる。出版記念のトークイベントでご本人も言っていたが、無常というか無力感というか残したい残せないことの寂しさに傷ついているのかなと思う。ただ死んでいくだけという言葉が何度か出てきて、それを目にするたび、どんな偉業を成し遂げた人でも死ねばみんな一緒みんなただ死んでいくんだよ岸さん、と思う。老猫の介護と看取り記録『おはぎ日記』はこれからペットを飼おうと思ってる人の課題図書に指定してほしい。大きな病気もなく老衰で死んだ猫はしあわせだったろうな
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にがにが日記とおはぎ日記。
泣きました。
「生活」がそこにありました。 -
著者のことを知ったのは2015年、『断片的なものの社会学』の頃。以来Twitterでもフォローしていたから本書の内容はほとんどリアルタイムで読んで、いろいろ知っているのに何度も大笑いしつつ、最後は嗚咽するほど泣きながら読んでしまった。『大阪の生活史』できましたね!まだまだ先になりそうだけど読むのを楽しみにしています。