世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド

著者 :
  • 新潮社
4.08
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  • Amazon.co.jp ・本 (618ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534174

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  • 村上春樹の描くファンタジー。計算士。夢読み。影。
    壁に囲まれた街。暗号。
    独特な世界観を共有したい人向け。話の起承転結はあいかわらずゆるやかに進む。世界観を想像しながら読むなら好きになるれかも。

  • こんなんだったっけ

  • 相性の問題なのか春樹ワールドに入り込めない。     ワンダーランド編は現実世界の「計算士」で地底世界に冒険したりする。一方、世界の終わり編は壁に囲まれた内的世界で「夢読み」として存在の意味を考える。
    「1Q84]のような現実のパラレルワールドを描いているのだろうけど、その象徴的意味がつかめないでいる。

  • 大いなる秘密を、その秘密の事情に最も詳しい人から聞くという目的のためだけに、主人公は地下の超危険な地帯を命懸けで旅をしてきたにも関わらず、共に旅をしてきたパートナーは最初からその秘密を熟知していて、「言っても信用されないと思った」という高度に文学的な理由のためにずっと黙っていた、この点については、この際何も言うまい。何せこの小説、めっちゃおかしい(funny)。一応コメディーを意図して書かれたものではなく、人間の深層心理をテーマにした至極真面目な小説である。しかし笑える。
    もう都市伝説化していることだけど、村上春樹の伝家の宝刀「やれやれ」が火を噴く。20回は出てくるんじゃないだろうか?こんだけやれやれされると、シリアスな場面でも笑えてくる。
    また、主人公がとにかくおちんちんdrivenなのも最高に笑える。女を見るとまずセックスについて考える。ペニスについて想いを馳せる。登場する女の子は全員主人公と寝たがる。漫才である。
    極め付けは、「僕のペニスが勃起しているのが感じられた。やれやれ、と僕は思った。」何と勃起からのやれやれ。「勃起やれやれ」型と呼ぶと便利ですので皆さんどうぞお使いくださいね。
    登場人物のセリフがめちゃくちゃ不自然で、それもまた笑いを誘う。書き言葉に無理やり話し言葉の文末をつけているみたいなのだ。例えば、「メロスは激怒したの。必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意したのよ。」とか、「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意したの。」とかやってみると、すごい村上春樹風になる。
    内容はさておき、ネタ性に富んだ小説でした。

  • 最後のオチを永遠にループさせるってゆーのが
    いいかなと、勝手に考えてみました。

  • 彼らしい。読み解くには根気が必要。

著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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