トットひとり

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103550075

感想・レビュー・書評

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  • 子どものころ、『ザ・ベストテン』を見て
    黒柳さんが大好きになった。
    高校生のころ、『窓ぎわのトットちゃん』を読んで
    黒柳さんみたいな大人になりたいと思った。
    そして今、この本を読んで黒柳さんになんだかさようならを言われているような気がして、
    淋しくなってしまった。
    黒柳さんが大好きだったのは
    『この人はきっと本当のことしか言わない』と子ども心に思ったから。
    黒柳さんのようになりたいと思ったのは
    黒柳さんが子どもの頃の気持ちを少しも忘れずに大人になっていたから。
    この本にはそんな思いを裏付けるようなエピソードがたくさん出てきました。
    ちゃんと自分の頭で考えて行動すること。
    人にも自分にも正直に嘘をつかず生きること。
    人を差別したりせず、思いやりと愛情を持つこと。
    本当なら人として当たり前ことのはずなのに、
    今こんなことができる大人が世の中にどれだけいるんだろう。
    黒柳さん、『ひとり』なんていわないで
    まだまだ人生を謳歌してくださいね。

  • 長生きって心が強くなくちゃできないなって思った。
    黒柳さんが過去に関わった人との楽しい思い出話は『へえ〜、あの人とそんな繋がりがあったのか〜』『あの人はそういう人だったのか〜』と楽しく読めるけど、その分その人を亡くした時の話は切なすぎる。それを何度も何度も繰り返して今の黒柳徹子がいるんだなぁと思うと尊敬に値すると言うか…。

    黒柳さんは常に何か意味があって行動する人だなぁと思った。パンダを好きになった理由、ユニセフ大使をするようになった理由、NHKを受けようと思ったきっかけ、38歳で一度仕事をリセットしようと思った理由、徹子の部屋をするに当たって自分なりに決めたこと、髪型を玉ねぎにし続ける理由…。
    どれも、なんとなくとか、流れで、とかそういうのがなくて、常に明確なのが読んでて凄く心地いいし納得がいくし、その全てが黒柳徹子という人を作っているんだなーと思った。

    盟友が次々といなくなるのは辛いと思うけど、どうかいつまでも元気で長生きして欲しいと思う人です。

  • 長生きすることは辛いときもあるだろうが、この人に人生は特別楽しそう。
    登場するエピソードはなくなった方たちがほとんどなので多少悲しい箇所もあるが、一つ一つの言葉が印象的。

  • 黒柳さんがこれまでであった(別れた)人たちのことが書かれている。
    それぞれ個性的で、芯がある人のことを作者の目線で、生きる哲学として教えてくれる良書

  • 歴史を感じました。まだまだ、頑張ってください!

  • 2016.4月読了。
    ぐいぐい読める。文章全体からおもしろい雰囲気がプンプン。徹子さん、すごい。明るいオーラとエネルギーが溢れる。自分は自分で生きていける強さ。この人の個性、まわりを惹きつける力。きっと子どもの頃からまわりの大人にも恵まれてたんだろうな。

  • 類まれな感受性と感じたままを言葉にするズバ抜けた表現力で書かれた徹子さんの半生。児童文学者の方が『窓ぎわのトットちゃん』を小学生が書く作文とまったく変わらない。大人で子どもと同じ作文を書く人に初めて会った」と評したそうだけど,本書もそう。シンプルな,誰もが知っている言葉を紡いで,溢れる感情がそのまま伝わってくる。たくさんの徹子さんを愛する人との出会い,つき合い,そして永遠のお別れ。徹子さんのまわりにいた人たちは,みんな幸せだったんだろうなあ,と思う。こんなふうには生きれないけど,こんなふうに感じることのできるひとでいたい。

  • 黒柳徹子さんのエッセイを始めて読みました。
    徹子さんのことは、今まで面白い変なおばあちゃんくらいにしか思ってなかったので、読んでみてビックリすることばかりでした。こんなすごい人だったのか!って。
    文章やエピソードから、素直でまっすぐで、自分の意見を持ってる芯のしっかりした人柄が伝わってきて、徹子さんのことがとても好きになりました。
    芸能界の友人たちとのエピソードもとっても興味深いものばかりです。生き生きとした描写に、友人たちへの愛がにじみ出ていて、テレビでしか見たことない人たちの本当の姿を見るようでとても面白かったです。

  • 黒柳徹子さんのエッセイ。ご自身の(身内以外の)身近な人々との交流を回想している。

    黒柳さんという有名人だからこそ興味を惹く部分もあるけれど、そうじゃないとしても昭和の良き時代を回想した読み物としてホッコリとして良かった。

    今、昭和の良き時代と書いたけど、徹子さんをはじめ登場する人たちのキラキラした様子が目に浮かぶのでそんな表現にした。実際は戦中、戦後でいっぱい苦労もしただろうに、その中でも楽しかったことや、苦しかったことも良い思い出に昇華させて表現しているところが素敵で。

    そんなキラキラした時代と共に生きた人たちのほとんどはなくなってしまい、見送ってきた黒柳さん。
    誰しもそういう時を迎えるのだろうけれど、胸の詰まる思いがした。
    でも後味はいい。徹子さんならではの感性と文章のおかげなんでしょうね。

  • 黒柳徹子さんのエッセイということもあり、芸能人や作家たちもたくさん登場する。なかでも向田邦子、渥美清、賀原夏子、沢村貞子、山岡久乃さんたちとの交流が生き生きと描かれている。いまは亡くなった人たちへの、黒柳さんからの鎮魂歌のようないいエッセイだと思う。

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著者プロフィール

女優・ユニセフ親善大使。東京都生まれ。自伝的著書『窓ぎわのトットちゃん』でも描かれたトモエ学園から香蘭女学校を経て東京音楽大学声楽科を卒業、NHK放送劇団に入団。NHK専属のテレビ女優第1号として、現在にいたるまで大活躍している。『窓ぎわのトットちゃん』(1981年)は、800万部というベストセラーの日本記録を達成し、全世界で2500万部を売り上げている。アジア初のユニセフ(国連児童基金)親善大使として、長年にわたりアフリカ、アジアなどを各国を訪問、めぐまれない子どもたちのことを知ってもらうための活動に力を入れている。

「2023年 『トットちゃんの 15つぶの だいず』 で使われていた紹介文から引用しています。」

黒柳徹子の作品

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