- Amazon.co.jp ・本 (171ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104004270
感想・レビュー・書評
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著者は作家として自信がつくまで、座右に明の呂坤の「呻吟語」を置いて自分を律していたそうだ。そういう襟を正した感じがこのエッセイ集にも漂っている。作家になる前の若い時のことや結婚の時のこと、旅行の話など、この人の小説の小気味よく決めていく文章と同じスタイルで書かれている。俺はこう思うから何と言われようとこう書くという感じなので、そうそうそうだねと共感するわけではないが、一つの生き方を示されたようではある。愛知県の蒲郡出身なので親しみはわく。子どもの頃、実家から見た海がとても美しかったそうだ。
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氏の作品にしては異色。かなり笑わせられた。見合いの席で昌光氏が「今まで楽しかったことはありましたか」と問えば、聖枝氏は「何もありません」。昌光氏も「僕も」と応える。喋っている時間よりはるかに長い沈黙。また、細部を観察するあまり、どんな顔をしていたのかさえ覚えていないという有様。ところが脚を見て妻になりうると直感し1回の見合いで結婚を決める。何もかもが意味不明。真実をいたって真面目に書いているのだろうが捧腹絶倒の連続。英語が苦手なのに自虐性で英文科に入ったこと。大学4年間就職活動といったものを全然していなかったこと。若い頃のエピソードはどれも昌光氏らしい。ひょうひょうとして些かの虚飾もない宮城谷昌光氏。とってもいい。
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歴史小説作家 宮城谷昌光氏のエッセイ。見合いで妻を見て、一目で結婚することにした理由がユニーク。氏の私生活を垣間見ることができ、肩が凝らずに楽しく読み進めることができる。
蒲郡の海の見える景色が大好きです。
良いところですよね♪
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