- Amazon.co.jp ・本 (109ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104018055
感想・レビュー・書評
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読後に押し寄せる言葉の波が、詩人の思いに乗せて直にやってくる。
その波は大きくなく細波で、砂浜や岩場に海水が染み入るように、僕の心にも静かにゆっくりと染み入る。
その感覚がとても心地良かった。
言葉は永遠のようであり、個々の記憶の中では一過性のものに過ぎないのだと思う。
そしてこの詩集とも一過性の出会いに過ぎないのだ。
だからこそ何度でも読みたいし刻みたい。
それが読む者の感謝なのだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
金子光晴、中原中也、寺山修司、谷川俊太郎に出会えた幸運。
しかもみんな15歳とかそのくらいの多感な時期でありました。 -
「トロムソコラージュ」はまさしく言葉のコラージュ。
小さな切れ端があぶくみたいにぷつぷつとはじける。
心の中のつぶやきそのもの。
(10.10.22)
図書館(10.10.18) -
表題作はノルウェーのトロムソで書かれたもので、見開きの右ページが写真や絵、左ページは詩というふうにコラボになっている。繰り返される『私は立ち止まらないよ』という一節がここにとどまることのないこととして力強く響く。
収められている詩は長編で、詩でありながら物語を読んでいるようだ。「問う男」でも繰り返される問いのリズムが心地よく、次へ次へと追う様に読んでしまう。
全体的に死生観が色濃く出ている。 -
『臨死船』が、とくに