卒業

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104075058

感想・レビュー・書評

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  • 自分の視点が子どもから段々と親になって
    見えなかったものが見えてきて
    それでもまだまだ見えないものがたくさんある。

    もっと早くにこういう本に出会うべきでした。私は。

  • 重い内容ばかりだが、それでいて前向きにもなることができる作品だった。『追伸』が一番好みだった。

  • 死ぬことが、わからない。親に死なれると言うことも、わからない。それを言うなら、自分が年老いていくことも、息子が大人になっていくことも今、中年と呼ばれる日々を生きていることさえも、本当は何もわかっていない
    父のような教師にはならない。ずっとそう思っていたし、これからも変わらないだろう。だが、僕は今、父と同じ職業を選んだことと、父が僕と同じ職業を全うしたことを、誇りに思う

  • 展示テーマ:卒業

  • まゆみのマーチ…子供への愛の伝え方、親の死。
    こんな気持ち、初めてかも。胸の奥の奥がギュッとなる。温かいのと寂しいのと苦しいのと。

  • 少し重い内容もあったけど、良い本でした!

  • うーん、やはり重松さんは、何というか行間から滲み出してくるような「やりきれなさ」みたいな感じが良い。昔の日本文学のようにどろどろはしてない、でもどうしようもなさのようなものを常に感じさせる。「追伸」なんかは自伝的作品なんじゃないかとはらはらしながら読んでしまった。
    どこまでも子供に寄り添う「まゆみのマーチ」のお母さんと、不器用ででもやっぱりひたむきなハルさん(お母ちゃん!)が圧巻だった。

  • 2018.07.29

  • 大切な人との別れに向き合う「僕」たちの物語。
    重松さんは大好きな作家さんの一人なので、本作も大いに期待して手に取ったのですが、やっぱり温かい気持ちになれて、良かったです。
    もちろん、ただ優しいだけではなく、思わず本を閉じたくなるような苦しい場面もあって、少しずつ、少しずつ、歩きながら、主人公たちの隣で悩んだり喜んだり。
    特に「まゆみのマーチ」は自分自身学校に行けない時期があったので、その時支えてくれた両親を思い出して、美化するつもりはないけれど、今となっては大切な自分の歴史だと思えました。
    ぼくはまだ大切な人との別れ、卒業を実感したことはありませんが、いずれ訪れるその日を少し前向きに思えそうな気がします。
    ...いつまでも子供でいたい本音もちょっぴりありますけど(笑)

  • 人は受け継がれていく。
    精神も、思いも、記憶も。
    家族でも、友人でも、友人の子供でも、生徒でも、義母でも。

    血の繋がりだけではない、様々な繋がりが
    私たちを生きさせている。

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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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