ゼツメツ少年

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 907
感想 : 148
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  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104075126

感想・レビュー・書評

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  • 読むのにとても長い時間が掛かった。いじめや居場所が話の中心で心情的に読み進めにくかった。話は筆者には珍しい体裁。

  • 途中からまさかとは思っていたが、結末に泣いた。嫌いじゃない、けど辛い。

  • いい話です。
    作者の独りよがり感が無きにしも非ずでしたが、ギリギリの線でこらえていたと思います。
    どれだけ今がつらくても、生きていればきっといいことあるって!

  • 重松清さんの『ゼツメツ少年』

    酷いイジメを受けていたり、両親からの愛情を感じられずにいたりと、家や学校に居場所ない二人の少年たちと一人の少女が一緒にゼツメツしないように家出をする話と思いきや、読み進めていくうちに明らかにされていく事実に衝撃を受けました。

    「想像力とは、夢です。憧れです。未来です。そして、そして、そして、やっぱり、希望なのです」。とにかく想像力のかきたてられる感動作品でした。

    読んでいて「映像にしても面白そうだな」と感じたので、てっきり映画化されているのかと思いましたが、それはまだみたいですね。ぜひともプロデュースしてみたいもんです(笑)

  • 良かったです。いじめの描写とか、いじめられっ子の心境とかを読むのが嫌いなので重松さんの話は苦手なのですが、今回のはいつもと雰囲気が違いました。クラスから浮いている、もしくはいじめられているタケシとリュウとジュンは、センセイに小説の主人公として描かれることで、物語の中に入って行きます。そのセンセイも、小説家の描く物語の登場人物で…。メタフィクション。物語の中なんだから想像力があればなんでもできる、みたいなところが好きでした。レモンは、命の痕跡のようなものなのかな。

  • 現実と物語が侵食しあって,終わった現実がこうであったら良かったのにとという希望,信じる力で,悲しい結末が回避されるような感がある.物語の中ではよくパラレルワールドで処理されたりするが,これはそういうことではなく死者からの手紙という形を取っていて,構造が変わっていた.でもテーマは「いじめ」であることには変わりはないが.

  • 初読。図書館。通勤電車の中で涙をこらえすぎて頭が痛くなった。図書館に行くたびに重松さんの前で足がとまる。しばらく考えてやっぱりやめる。軽やかで明るい筆致なのにテーマは重い。スラスラ読めるのに読後がしんどい。気軽になんか読めない。襟を正し背筋を伸ばして読まなくては・・・。だからいつもパスしてしまう。これもやっぱりそういう本だった。目の前にある問題から目をそらすことを許さない。いじめをなくす魔法なんて見つからない。「大事なのは想像力です」それが難しいんだって。でもこの本が誰かの救いになればいいなあと願う。

  • 何回読んでもよくわからない本だ。ほんとにゼツメツしたのかな?ただ一つだけ納得できるのは、やめてが言えない理由かな。いじめられてる子にだってプライドがあって、負けたくないんだ。そこを曲げるとゼツメツしちゃうんだろうな。

  • 今読んでるこの話が本文中の「センセイ」が書いている物語なのか、それとも現実なのかよく分からなくてもやもやし続けた。最後まで読んでようやく「あぁ、なんとなく理解した気がする」というくらいだった。現実と空想が入り混じる話が苦手な私としてはあまり好きな本ではなかった。重松さんの過去の作品に出てきた登場人物がこの本の中に出てきているようなので、作者のファンの方が読めばとても懐かしいような、妙な親近感をもつのではないかなと思った。

  • 小説家のセンセイに届いた少年からの手紙。

    「僕たちを助けて下さい、僕たちはゼツメツしてしまいます」

    優秀な兄によっていじめの標的にされてきた中二のタケシ。
    死んだ姉の面影を両親に背負わされている小五のジュン。
    正義感が強いゆえにいじめられることになった小五のリュウ。

    夏休みの不登校合宿のあと、3人は家出することにした。

    それからセンセイのもとに送られてくる手紙。
    センセイが書く、家出した3人の物語。

    ほんとうは、事故で亡くなった3人。

    センセイの本に出てくる登場人物たちによって
    架空の世界で彼らの救済世界が作られていく。
    いじめを苦に自殺したセンセイの娘。

    ステラーカイギュウって前から存在知ってたけど切ないよね。

    学校にも家にも居場所がなくて
    孤独で、このままだとゼツメツシてしまう気持ち。

    後半から話の展開が不思議だったけど
    渾身の一冊という感じ)^o^(

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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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