- Amazon.co.jp ・本 (444ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104369010
感想・レビュー・書評
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事件から15年を過ぎた2012年6月7日、再審開始決定が出た東京電力女性社員殺害事件。ニュースで見た後、たまたま図書館に行って物色してたら目に飛び込んできたのが、分厚い黒地の背表紙にある「東電OL殺人事件」という白文字。
絶妙なタイミングで出会った。
私は当時の報道をほぼ覚えていない。事件概要もあまりよく知らなかった。数ヶ月前に著書「女という病/中村うさぎ」でフィクションではあるが事件について、被害女性について少し知識を持った程度だった。
しかし、本書を読むについて、事件そのものの真相はもちろんだが、被害女性”渡辺康子”に引きつけられた。
彼女の異常的行動の真相はいったい何だったのか。
今回釈放される元被告人は無罪だろうと、私も思う。では、真犯人はいったい誰だったのか。本書にも登場する事件関係者の中にいるのか、全く無関係の人間だったのか。事件から15年、真相解明は非常に困難だろう。
今、どうしても気になってしまうのは”東京電力株式会社”。被害者が勤めていた会社。昨年の東日本大震災での福島原発事故。政界や警察と当時(から)なにかあったのではと思ってしまう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
このタイミングで被害者の体内から容疑者以外のDNAが検出されたと報道されたのには、どーしても恣意的なものを感じてしまう。
東電OLの心の闇。いったい、それは何だったのか。 -
あちらこちらと足を運び、周到な調査を重ねて著した、ということに敬意を払うし、事件のことをリアルタイムで知らなかったために、細部にわたって知ることが出来たのはよかった。
ただ、憶測でWさんに関する「推理」を押し進めて行くのは上品ではないし、あんまり歓迎出来たものでもない気はする。特に第七章は、蛇足に近かったのではないか。
読み応えはあるが、ノンフィクションとして、読む人によっては不快感を抱くだろうという一冊。 -
2009/08/16 読了
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仮面をかぶって生きる人間の二面性というか、抱え持つ裏の部分というか(それらは誰にもあると思うのだが)、オモテとの隔たりに哀しさを感じた。読了後、実際に渋谷の現地を歩いてみたら現実感が増してきた。