- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104388028
感想・レビュー・書評
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緻密な取材に美しい言葉。
事件のことのみならず、その背後にある社会問題にも切り込んだ力作。
子供を持つことについて考えさせられた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
当時、事件のノンフィクションが世に出されたということは今思うと時代の先駆けかもしれない。著者のあとがきに、「編集者中瀬ゆかりさんに感謝」とあるのを見つけて、驚き。
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事件当時、煽り気味な報道合戦が繰り広げられたり、関係者を名乗るおばさん(本書にも出てくる虚言癖のあるお受験コメンテーターを名乗る方)がしゃしゃりでてきたりで強い違和感をおぼえたのを思い出しました。
もう10年以上前の事件で今さらな感じもありますが、ふと思い出して事件にまつわるルポを読んでみたくなりました。
被害者ご親族のコメント、拘留されている被告と著者の手紙でのやり取りなど、他では見られなかった事実にあたることができました。
でもやっぱりこの事件が起きた原因はよくわからないです。
生育歴、夫婦仲、コミュニティー、色々な面からのアプローチをしてみても難しいですね…。
この本には事件とは何ら関係ない子育て中のお母さんたちへのインタビューも沢山ありますが、どんなお母さんも多かれ少なかれ子育てや取り巻く環境に対して悩み、かつそれを大抵ひとりで抱え込みがちなんだなと感じました。
なので勝手にですが、現在子育て中のお母さん達に対しての
「悩みを抱え込んでるのは、夫と共有できずに孤立感を抱いてるのは貴女だけじゃない」
という歌代さんからのエールも込められてるような気がしました。 -
どちらかと言うと、事件の全体像を捉えているというよりは、犯人が犯行に追い込まれるに至った経緯、環境を重点的に綴っている印象がある。冗長と言ってしまえばそれまでですが、私はなかなかよい本だと思いました。