- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104394036
感想・レビュー・書評
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さびれた中華飯店にふらりとやってきた純子。なし崩し的に住み込みで働くことになるが、来たときと同じように突然姿を消してしまい・・・「夕映え天使」
両親が離婚し、祖父と暮らすヒロシ。ヒロシに対し、何くれと世話を焼いてくれたのは、アパートの二階に暮らす八千代さんだったが・・・「切符」
今日という日をなるべく特別にしないように・・・。会社帰り、帰路につく男はそう自分に言い聞かせ・・・「特別な一日」
犯した罪の時効を待つ男と、定年間近のやもめ刑事。冬の街で出会った二人が下した決断とは・・・「琥珀」
いつも見上げていた白い家。そこは自分の手の届かない場所であり、そこに住む人も自分とは決して交わらない人だった。白い家に住む娘との出会いを、同じ貧乏暮らしを味わう友人に譲った小沢だったが・・・「丘の上の白い家」
冨士樹海で行われる、所属する自衛隊基地の通信演習の合間に起こった不思議な体験・・・「樹海の人」
以上の短編6編。
今回はどれも胸にぐぐっとせまるものではなく、ほんのりじんわりするようなお話が多かったです。
ちょっと私の好みではなかったのですが、面白く読めました。
「特別な一日」は、伊坂さんの『終末のフール』を思い起こさせましたね。
浅田さんがこういったお話を書くと思わなかったので、その意外性に驚きました。
「これからの一瞬は人生よりずっと長いの」
主人公の妻が言いきったこの言葉が印象に残りました。 -
浅田さんの短編。どこか懐かしい昭和の香りがする作品でした。殺人者でも、貧乏人でも、ワケあり女でも、、、。決して良い行いをした人たちじゃなくても、その人たちのなんとも言えぬ温かさや人情が伝わる感じの作品。
ええと。浅田さんの2000年前半くらい迄の作品はほぼ読了済みです。最近、読んでいない作品が多くなったので、スローペースでそろそろまた読もうかな、と。 -
浅田次郎の哀愁漂う短編集。
でも「ぽっぽや」ほどの衝撃はなかった。 -
10/05/05 久しぶりの浅田次郎。変わらないなあ。
12/09/10 いつもながらの浅田節。再読本。 -
これといって特徴のないほのぼの浅田節。
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著者の短編集が好きでほとんど読んでいますが、こちらもいくつか気に入った作品に出会えました。
「特別な日」は… かなりショックを受けてしまったけど、忘れられないストーリーです -
「泣かせ屋」浅田氏近年の短編集「夕映え天使」さびれかけた飲食店に突如住み込みで働きたいと名乗り出る訳ありの女は…。「切符」両親が離婚後さらに再婚し祖父に預けられ育つ孤独な少年と、“シマツ屋の祖父”。母が手渡した連絡先を書いた切符。「特別な一日」終末モノ。さいしょ単なる定年の話しと思わせる入りがトリック。「琥珀」東北のうらさぶれたコーヒー店の店主は時効間近の殺人犯。定年前の刑事が偶然訪れ。。 「丘の上の白い家」私生児、小沢、清貧の清田、豪邸の一人娘ユリ子、家庭教師(?英子。それぞれが抱える苦悩が交錯。境遇が人を決めるってのはウソだね。持ってる資質でこうも違う。 「樹海の人」これだけノンフィクション?樹海での自衛隊の訓練話。 泣けたのは「切符」のみ。不幸を描く短篇は多いけど、こどもだもん、まだ。母親への思いを断ち切るラストは胸がしめつけられた。ともだちがうちあけるヒミツの書き方も流石だよなあ。「なにそれ、季節の季?」ちがう一本足りない、私のほんとの苗字、言ったらいじめられるから秘密。。このやりとりで日本の過去の罪を恥じる若者はまだいるだろうか?特別な一日も、終末モノ好きなので、忘れないでいたい。世界の終わりはこなくても、自分の命がいつか終わりそうなときも、こんなに穏やかでいたいなあ。けどやっぱ筒井さんの睡魔のいる夏のほうがいいな。琥珀は、、結局どうなるのか読めなかった。どんなに大手柄でも、もう埋められない空虚があるしね。どういう決断をしたんだろう。うーん。あと自衛隊モノは浅田さんのはリアルすぎて、いつもざらついた気持ちになる。三島由紀夫の自殺があったから入隊したのってほんとなんだね。しかしほんとに、幅の広い作家さんだよなあ。読むたびに尊敬値が増すわ。。。。
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人生ってこんなもんなのかなぁ〜って思うような、ゆるーりとした短編集。夕映え天使、切符、特別な一日、琥珀、丘の上の白い家、樹海の人。
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これは・・期待はずれかなあ。
浅田次郎の短編集といえば、こっちはハンカチの用意ができてるわけですよ。
なのに全然来なかったね。
中年男の哀愁を感じる作品ばかりで、ちょっとうら寂しい気分になった。。