きみはポラリス

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 479
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104541058

感想・レビュー・書評

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  • 短編集。
    ちょっとしたユーモアで顔がにやけてしまうシーンがあって良かったです。

  • 新潮文庫の100冊から。恋愛というのは様々な形があること、描写も丁寧で濃厚さを感じる。「春太の毎日」は別冊のアンソロジーにて既読。人物設定や背景、世代や人間模様、ほっこりとするものから笑い、ちょっとスリル?な展開があるものまで多岐に渡っていると著者らしさが出ていると思った。恋愛は目に見えるものではないので、すぐにできるものでもないと感じる。各話の恋愛事情も相手を思う気持ちを伝えたくても届かないもどかしさがあり、恋愛の表現も様々で、このような恋愛の形もあり、計り知れないものがあると読んでいて感じた。

  • 11編からなる恋愛短編集。

    男と男、女と女、男と女、男と女と犬、肉親など、多様な恋愛模様。
    言語センスも大好きだし、どれもこれも楽しめた。

  • 11作品の短編集。
    始めと終わりだけ、岡田と寺島の話。

    どれも短くて読みやすい。初めての三浦しをんさんには良かったかもしれない。
    いくつかの話に同性愛が描かれていたから、この方の他の作品をあまり知らないためにそういう作家なのかと思ってしまう。けれど、これを読んだからか愛にも色々な形があってどんなものでも美しさってあるのだなと感じた。ヨーロッパの昔の美術みたいに。

    「骨片」は苦手だったかなぁ。祖母がどうしてずっと寝たきりなのか全然わかんなかった。祖母の墓に先生の骨も入れて先生の墓参りもできるようになったのは良かったかな。
    気に入ったのは、「春太の毎日」と「冬の一等星」。
    春太は途中でハっとさせられるのはよくあるパターンでほっこりと読みやすく、忠実なところがそれらしくとても良かった。「冬の一等星」は、文蔵の行方が気になる。捕まっていないということは・・・どうしたんだろうなぁ。
    三浦さんの文章の運びが、なんとなく受付にくいところが多くて読み進めるのが大変だったけれど、読後感は良かったから怯まずに他の作品も読んでみようと思う。

    以下、それぞれの短編と思いだすため小見出し。

    ・永遠に完成しない二通の手紙(寺島ラブレター書く)
    ・裏切らないこと(老夫婦だと思っていたら姉弟だった)
    ・私たちがしたこと(当時付き合ってた彼と2人で人を殺して埋めた)
    ・夜にあふれるもの(心の底を神的なものに鷲掴みにされた真理子に恋するエルザ)
    ・骨片(死んだ大学の先生の骨片)
    ・ペーパークラフト(偶然出会ったクラフト作家が素行調査のバイターだった)
    ・森を歩く(プラントハンター捨松)
    ・優雅な生活(ロハス過ぎる俊明にさより困惑)
    ・春太の毎日(麻子と春太と米倉)
    ・冬の一等星(文蔵と映子とうさぎ座)
    ・永遠に続く手紙の最初の一文(岡田寺島、体育倉庫に閉じ込められるの巻)

  • 永遠に投函されることのない手紙。胸のうちにそっとしまわれた思い。結ばれないハッピーエンドも、素敵なことだ。

  • あまり読まない恋愛系の話。
    短篇集で、一話一話がちょうどよいボリュームと内容。

    つまらないかなと思ったけど。
    思った以上に面白かった。

    長い本を読む気がしない人には丁度いい。

  • ポラリス=北極星。これが恋愛小説ならば私は「恋愛小説苦手」を撤回します。でもこれはまごう事なき純粋な恋愛小説。切ない、めちゃくちゃ切ない。それが例え同性であっても、危険な傾倒であっても、秘密の共有であってもペットであっても・・・。一遍一遍、読み終わるごとに心にほんわり温かいものが落ちていく感じがしました。一途にひとえにただ「唯一」を愛する、恋をする。それは時が流れても微動だにしない絶対的存在。まさにポラリス。言葉にならない叫びを上げたい気分になりました。

  • 最初と最後のおはなしが好き

  • 恋愛をテーマにした短編集。
    さまざまな恋愛の形があって、ホロッとしたりクスッとしたりモヤッとしたり。
    「これは恋なのか?」って思うような作品もあったけど、恋とか愛とかもともとは漠然としたものだし、周りからどう見えようと本人が恋だと思うならそうなわけで。
    暗いトーンの作品もあるんだけどどんよりとした気分にならなかったのは、それぞれの主人公が純粋で真剣だからかな。

  • 「春太の毎日」がほのぼのしていて良かった。

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著者プロフィール

1976年東京生まれ。2000年『格闘する者に○』で、デビュー。06年『まほろ駅前多田便利軒』で「直木賞」、12年『舟を編む』で「本屋大賞」、15年『あの家に暮らす四人の女』で「織田作之助賞」、18年『ののはな通信』で「島清恋愛文学賞」19年に「河合隼雄物語賞」、同年『愛なき世界』で「日本植物学会賞特別賞」を受賞する。その他小説に、『風が強く吹いている』『光』『神去なあなあ日常』『きみはポラリス』、エッセイ集に『乙女なげやり』『のっけから失礼します』『好きになってしまいました。』等がある。

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