傲慢な婚活

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104660056

作品紹介・あらすじ

結婚することに決めた。誰と? 誰とでもいい。部屋すら借りられないから。野ばら捨て身の、ほぼ実録(!)赤裸々小説。職業・前衛音楽家、偶に小説家。ノイズの世界ではドイツで評判が良く、「新潮」の編集者に拝み倒されて書いた小説は日本で一番有名な文学賞の候補になり、本も売れた。が、パトロンを失い、暗転に次ぐ暗転でボンビー暮らしに転落。一寸マジメに婚活したら、俺のファンだという20歳で資産家の娘が嫁にして下さいと出現。とんだハメに……『下妻物語』的コミカルで感動のラブロマンス。

感想・レビュー・書評

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  • 主人公が根性悪で自己中。
    下妻物語の桃子を思い出します。野ばらちゃんらしくて良いです。ただ、絶対結婚したくないタイプ。
    ノイズミュージックのうんちくが面白かったと思います。

  • やっぱり格式美のような作家性がある人の作品は狂気≒驚喜≒凶器であるのだなと再認識。

  • 阿琶炬燵、44歳。
    この男、傲慢でナルシストで自己中心的で常識がない。
    絶対友達になりたくない男だ。
    そして、友達、いや知り合いにすらなりたくないのだから、結婚相手としてはもってのほか。
    そんな男が、婚活を始める。
    そこらへんの甘ったるい婚活じゃない。
    愛だの恋だのではなく、結婚すれば相手が保証人になってくれるからだ。
    理屈ではそうだろうが、そんなのに乗ってくれるもの好きな人間がいるもんか。

    が、世界は広くてとても狭い。
    いたのだ。
    しかも20歳の美人。しかも金持ち。
    めでたしめでたし。

    とはいかない。
    本のページはまだ半分以上残っている。

    物語は映画『KILL BILL』のようなハチャメチャなのに妙に疾走感のある方向へ進んでいく。
    前半のむかつく男の話よりも、この後半のめちゃくちゃ感の方がずっと面白い。

    注目すべきは「はらちゃん」。
    彼も相当な曲者なのだ。
    彼は阿琶炬燵とは異なり、真実の愛、本当に心から愛する人でなければ嫌だという考えの持ち主。
    かなりこじらせてはいるが、夢は見れば叶うもの、かも、と思わせてくれる。

    結論。
    結婚は勢いとタイミング。
    意外と悪くないものだ、と私は思うのだが(腹立って賃貸の壁に穴開けてしまったこともあるけれど。ちゃんと修繕します....一)。

  • むちゃくちゃだ。

  • タイトルも出オチだけど、装丁もなんか出オチやんけ。
    野ばらちゃんさん……挑戦的だな……。

  • 初、嶽本野ばら。
    正直ついていけてなくて、かなりめちゃくちゃだと感じ、でも少しの魅力を感じているところ。他の作品も読んでみたい。

  • 中年男性版ロリヰタ。
    嶽本野ばら節健在

  • 野ばらちゃんどうしちゃったの?と途中までは思いつつ、嗚呼、この主人公だとこうなるのかと思いなおしつつ、ご都合主義的な展開にも目をつぶりつつ、最後は何とか着地してまあまあおもしろかったんぢゃないかな。意外だったしという評価に落ち着きました。

  • 嶽本野ばらはこうでなくては、と思う。破天荒でトリッキーで浮世離れしていなければ。
    タイトルに惹かれたものの婚活が始まるのは物語半ばからなので、え?婚活?いつ?と思ったものの。ラストのGOマンコが言いたかっただけなのかもしれない。嶽本野ばらはそれがいい、と思う。

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著者プロフィール

文 嶽本 野ばら
京都府宇治市出身。作家。
1998 年エッセイ集『それいぬ̶ 正しい乙女になるために』(国書刊行会)を上梓。
2000 年『ミシン』(小学館)で小説家デビュー。
2003 年発表の『下妻物語』が翌年、中島哲也監督で映画化され世界的にヒット。
『エミリー』(集英社)『ロリヰタ。』(新潮社)は三島由紀夫賞候補作。
他の作品に『鱗姫』、『ハピネス』(共に小学館)、『十四歳の遠距離恋愛』(集英社)
『純潔』(新潮社)など。『吉屋信子乙女小説コレクション』(国書刊行会)の監修、
高橋真琴と共書絵本『うろこひめ』(主婦と生活社)を出版するなど少女小説、お姫様をテーマとした作品も多数。

「2021年 『お姫様と名建築』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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