海の仙人

著者 : 絲山秋子

• 新潮社 (2004年8月28日発売)

感想・レビュー・書評

[のあのあさんの感想 · 2010年4月25日]

ファンタジーはだれなんだろう
何のために現れ　何をしてくれるんだろう

何をしてくれるわけではなく
自分自身なのかもしれない

[蒼威さんの感想 · 2009年7月5日]

正面切って出てきたファンタジーには面食らったが意外性があって面白かった。
でも次々に入れ替わる人物とさくさく進みすぎるストーリーはあまり好きではないかな。
生と死を扱っているのに表面を撫でるだけであまり深みが見えなかった。
絲山さんの話は芥川賞取られたものしか読んだこと無かったけど、この作品は自分には合わないかも。
うちにはファンタジーの位置づけがはっきり出来なかった。

[はなさんの感想 · 2004年10月15日]

芥川賞候補作。どうも私は庶民的な直木賞のほうが好きらしい。
宝くじに当選した主人公勝男と神様「ファンタジー」を中心に
物語は静かに進んでいく。
本文より印象に残った言葉。『自らが自らを救うのだ』
帯の「背負っていかなきゃならない最低限の荷物−それは孤独」が好きだった。

著者プロフィール

1966年東京都生まれ。「イッツ・オンリー・トーク」で文學界新人賞を受賞しデビュー。「袋小路の男」で川端賞、『海の仙人』で芸術選奨文部科学大臣新人賞、「沖で待つ」で芥川賞、『薄情』で谷崎賞を受賞。

「2023年 『ばかもの』 で使われていた紹介文から引用しています。」