ドン・キホーテ

  • 新潮社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本
  • / ISBN・EAN: 9784105044022

感想・レビュー・書評

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  • 期待してたが、凡才、短慮にて
    今一つ楽しめなかった。

  • ドン・キホーテ
    著:セルバンテス
    訳:荻内勝之
    新潮社

    Don Quijote de la Mancha
    Miguel de Cervantes Saavedra

    Wikiによると・・・前編が出版されたのは1605年、後編が出版されたのは1615年とあり、前編のあまりの人気から、正規版の後編が出版される前に偽物の後編が出たらしい。

    一番最初の近代小説として知られ、ドストエフスキーの「人類の天才によって作られたあらゆる書物の中で、最も偉大で最ももの悲しいこの書物」という評価が有名です。

    っとまあ、非常に有名(らしい)にも関わらず読んだことがなかったので
    ちょっとした機会を捉えて読んでみた次第です。今回は事前調査で読みやすいという話を聞いて荻内氏の訳を選びましたが、岩波から出ている牛島信明氏のものも読んでみようと考えています。

    感想をいくつか。
    まず、長い。こんなに長い作品だとは思っていませんでした。それでいて、同じようなこと、同じような話を繰り返すというように読めました。手を変え、品を変え、どばーっと綴られていました。そのバリエーションに驚かされます。とても400年前に書かれたものとは思えません。このバリエーションの豊富さという点については日本古典最高峰の源氏物語と似通っているようにも思います。

    一番印象的だったのは、なんといっても主人公ドン・キホーテの心のあり方です。長い物語の間、それがほとんど揺れないのです。この不動が物語の長さと相まってドン・キホーテを際立たせているように思います。

    また、主人公は壮年から老境にかかっており、物語の最後では、なにか天寿を全うしたかのような死を迎えます。ある種の完成を迎えた大人が、これまで歩いた道のりを世に問うようにも読めました。読書に限らず普段の鑑賞が貧困なのでしょう、こうしたタイプの作品はすごく新鮮に感じました。

    後編を読むと途中挿入の小説の評判が悪かったというような自虐もありましたが、Wikiでいうところの「ルシンダとカルデーニオの話」にあたる『藪を突っ突いて蛇を出した男』の話は秀逸だと思いました。いきなり挿入される小説内小説なのですが、単体で成立しているだけでなくドン・キホーテという長編小説の一部としても成立しているように思います。

    感想を綴るだけで小説ができそうな、そんな分厚さのある小説のように感じます。

  • バルセロナ、フランスなどを舞台とした作品です。

  • 長かった〜。前編と後編が両方上下巻。
    一人の狂ったオッサンと、それに乗っかった田舎者のお話し。
    思った以上に面白かった。
    まともな事言うのに、騎士道の事となると、わけのわからない事を口走る。。。
    あとやたらと間抜けになる。

    前編は話が逸れまくって、ドンキホーテが出てこなかった時も多かったけど、後半はサンチョとドンキホーテが存分に出てきて楽しめました。
    訳がちょっと微妙だけど、読みやすいから良いんじゃないかな。

  • (前編 上)

    秋葉原にコスプレをした若者が集う今、また別のよみかたができよう。ドン・キホーテこそ、その元祖だからだ。本をよみ、騎士にあこがれた果てに、自らコスプレをして妄想の世界に浸りこむ。

    しかも始末のわるいことに、なんの罪もない人々を敵と思い込み、襲いかかる。

    少年の犯罪が話題にあがるたび、メディアの影響が話題になるが、もう、この文学のなかに先取りされている。

    (前編 下)

    小説内小説「藪を突っ突いて蛇を出した男」が面白い。

    妻の貞淑を試すために、親友に誘惑させる夫。 

    男はすばらしい妻をもちながら、それを試さずにはおれず、試すことで幸福感を増そうとするが、「試す」という行為自体は、幸福の破壊を意味する。

    何度となく語られたテーマの原型にして完成形がここにある。

  • 書店の店長にそそのかされて買ってしまったけど、読まなけりゃね。感想も書けやしない。

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著者プロフィール

Miguel de Cervantes Saavedra(1547 – 1616)

「2012年 『新訳 ドン・キホーテ【後編】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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