性の歴史 1 知への意志

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105067045

感想・レビュー・書評

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  • 『性の歴史』第一巻。解説するまでもなく有名な本。社会科学系の学生はたいてい授業で読まされる。

  • フーコーは社会学を勉強するうち出会ってしまった迷いの森。。この性の歴史は「知への意思」「快楽の活用」「自己への配慮」の三冊で構成されています。この本はその初めの一冊。
    ヴィクトリア朝期、一見して性は抑圧されていたように見える。しかし、それはセックスを抑圧したのではなく、セックスがあらゆるフィールドに細分化され言説化されたかたちで蔓延していく過程だった。それは、女性のヒステリー症と子供の性を巡って、前者は女性の身体を医学的言説に、後者は子供の身体を教育的言説に取り込まれていく。
    例えば教会の告解。性を禁じようとすると、性を告白するためには性を言語として語りうるものにしなければならない。性を言語化することで性は語られるものとなり、広がるのである。
    性の言説はプロレタリアートをブルジョア的社会秩序の規範に取り込む動きとなって現れた。これは、19世紀以降権力は統治者が一方的に被統治者に行使するものではなく、あまねく一般大衆の中に偏在して社会規範を規定する。
    フーコーの権力論に興味のある方、性の歴史に興味のある方、オススメします!

  • 大学の授業テキスト。今後フーコー以上の思想家が出てくることはない、という点で読むべきだと思うけど、難しいです。

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著者プロフィール

ミシェル・フーコー(Michel Foucault):1926年フランス・ポワティエ生まれ。高等師範学校で哲学を専攻、ヨーロッパ各国の病院・研究所で精神医学を研究する。1969年よりコレージュ・ド・フランス教授。1984年没。主著に『精神疾患とパーソナリティ』『狂気の歴史』『臨床医学の誕生』『言葉と物』『知の考古学』『監視と処罰』『性の歴史』がある。

「2023年 『ミシェル・フーコー講義集成 2 刑罰の理論と制度』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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