- Amazon.co.jp ・本 (124ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106022333
作品紹介・あらすじ
日本の仏像史上、ただひとり「天才」と呼ばれる仏師の全貌。
感想・レビュー・書評
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「鎌倉殿の13人」が終わって、今まで全く興味のなかった運慶を知りたくなって読んでみた。
理系だからと屁理屈を捏ねて歴史を勉強しなかったことに、(子どもの頃の読書生活が数年前に再起してから)今更ながら後悔してるが、今回は更にその後悔が大きくなった。
ちゃんと勉強してたら、こんな面白い事に出会えていたのに、残念だ。
運慶の資料ってまだ分からない事が多いようだけど、数多の仏師の中で運慶がなぜ有名なのか、様々な作品の特徴とか、依頼や作業工程や鎌倉以降仏像がなぜ減っているのか等々、素直に面白かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
定朝の系譜が3派に分かれ、運慶は奈良仏師のグループに属していたんですね。そこで天平仏に接する機会を持てたということは、運慶を理解する大きな手掛りになりました。写真が的確に本文と連動していて、豊富なことも親切で理解し易かったですです。簡明なのに深いところまで解説されていて、造詣が深く運慶愛が伝わる案内書です。
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運慶のことがよくわかる一冊。
これを読んだあと、運慶の作った作品巡りをすごくしたくなった。
これを読んだ上で東大寺の阿吽像見比べに行きたい! -
運慶の仏像は本当に素晴らしいですね、月並みな表現ですが日本のミケランジェロだと思ってます。特に重源像と無著、世親像がいい。生きてますよね。
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子供の頃に連れられて見た東大寺の大仏さん。
それに何の感動もしなかったけど、
それよりも金剛力士像に圧倒された記憶がある。
「いや、こっちやろ!」と。
その感覚が正しかったのだと認識できた。
「重源像」もスゴイ!
手塚治虫の「火の鳥・鳳凰編」
これだったのか… -
作者軸で仏像を見ることはなかなかないんだけど、この運慶がぎゅっと詰まった本は読み応えがあって面白かった。
魅力的な写真もいっぱいで、運慶像を見に行きたくなりました。
この本の中で一番グっときたのは、今は失われてしまって見ることが出来ないけど、東大寺には運慶ら慶派の仏師たちが作った、仁王像の2倍近いサイズの四天王、脇侍像など巨像群があったこと。想像するだけでワクワクします。生で見れた当時の人々が本当に羨ましい…。タイムマシンがあったらいいのに、と初めて思いました。 -
芸術新潮 2009年1月号の運慶特集の単行本化。最新の研究動向を踏まえた書き下ろしのコラムもあり興味深い。読み物としても素晴らしいが、美しい写真が豊富なのもマル。
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今までの本では、「仏像」という対象があり、その仏像を分析することから、そのうしろに運慶の姿がみえていたように思います。
この本は、もっと大きな歴史をひもといていくことで、運慶と言うその人の想像がどんどん広がってくるように感じました。